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GMノート 2021.10.15 18:05 (UTC+9) 【ガイド】黒い砂漠ストーリー#12 - 隠されたネルダ・シェンの内情、メディア分岐2編(画像修正:2021-10-18 10:56)
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黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ 

※ 本ストーリーガイドは海外のサーバーで黒い砂漠を楽しんでいる冒険者様、「ユ・ジェウ」さんの経験を基にご本人がご自身で作成した投稿であり、原作者のご同意を得たうえで原本を翻訳した内容です。
原文:https://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=234861&site=black

 

黒い砂漠のストーリー12編では、メディア分岐2にあたる60のクエストが扱われています。分岐1ではシュラウド騎士団側に立ちイレズラに関連する事件を暴いていきましたが、分岐2ではネルダ・シェンの側から彼が率いる商団の復興を助けることになります。

 

これにより、分岐2ではメディアを牛耳っている摂政ネルダ・シェンの内情を暴き、メディアの現実をより客観的に見ることができるようになります。また、バレンシアの大富豪シャカトゥと出会って闘技場に参加したり、ソサン族の隊長だったシュルツの暗殺事件を推理するなど、やや外伝的な面白いエピソードも盛り込まれています。

 

分岐2の最後は、分岐1と同様にマウディ・ブダールから手に入れた怪しい箱の正体を明らかにしていくストーリーが展開されます。こうしてメディア分岐1と分岐2は、互いに重なり合いながら最終決着をつけることになるのですが、これは次の13編で詳しく解説していきます。

 

▶黒い砂漠ストーリー#1 - 年代記・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編へ

▶黒い砂漠ストーリー #3 - バレノス地域へ

▶黒い砂漠ストーリー #4 - セレンディア地域・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #5 - セレンディア地域・下編へ

▶黒い砂漠ストーリー #6 - カルフェオン地域・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #7 - オージェの切ない恋の物語、カルフェオン分岐2編

▶黒い砂漠ストーリー #8 - 誰も信じられない権力の都市、カルフェオン分岐3編へ

▶黒い砂漠ストーリー #9 - 明かされる古代神とエリアン教の秘密、カルフェオン最終編

▶黒い砂漠ストーリー #10 - シラレの不吉な予言と疑念、メディアプロローグ編

黒い砂漠ストーリー #11 - イレズラの闇の痕跡を追って、メディア分岐 1編へ

 

※ 本ストーリー記事はシリーズで連載されます。

※ メインクエスト、NPCの会話、知識などを参照して作成しました。

※ 分岐とは、ゲーム内でユーザーが何を選択するかによってエピソードが変わる部分を指します。

※ 若干の脚色が含まれていますが、ゲーム内の設定およびコンセプトには支障ありません。

 

 

■ メディア 分岐2 - アルティノのためにネルダ・シェン商団


アルティノ、高原三叉路

傭兵の資金調達のため、シャカトゥに会う

 

ホリオ・タニャの疑いをよそに、冒険者はネルダ・シェンを直接訪ねることにした。廃鉄鉱山で黒結晶が発見されたのは紛れもない事実だったが、これ一つでネルダ・シェンを野蛮族だと決めつけることはできなかったからだ。冒険者は彼から直接話を聞くべきだと考え、急いでアルティノへと向かった。

 

ネルダ・シェンは、予想通り自身の潔白を主張した。野蛮族をアルティノに駐屯させたこと、そして彼らが事あるごとに問題を起こしていることは事実だが、どうしようもなかったという。それもそのはず、現在メディアにはまともな兵力がないうえ、西にはカルフェオン、東にはバレンシアという強大国が位置しているため、相当な圧迫感に耐えている状態だった。つまり、カルフェオンとバレンシアの軍事的な圧迫に打ち勝つためには、野蛮兵士たちの力を借りるしかない状況に追い込まれていたというわけだ。

 

▲ ネルダ・シェンは強大国の軍事的な圧迫に打ち勝つため、仕方なく野蛮族を雇用した。

 

だからといって野蛮族の問題を放っておくわけにはいかなかった。ネルダ・シェンも確かにこれを認知していたが、まずは野蛮族と一般の傭兵の比率を適切に合わせる必要があった。そうすれば必然的に抑制力が生まれるからだ。しかし、問題はやはり「金」だった。野蛮族の代わりに一般の兵士を雇用するには、何倍もの費用を投じなければならない。

 

そこでネルダ・シェンは冒険者に助けを求めた。シェン商団の傭兵になって、一般の兵士を集めるために必要な資金の調達に力を貸してほしいというのだ。その対価として、ネルダ・シェンは冒険者の本来の目的である「魔女」と「三日間の闇」に関する情報を提供することを約束した。

 

▲ 野蛮族は自分たちのやり方を教育だと考えており、変えるつもりは全くないようだった。

 

そこで冒険者は、ネルダ・シェンの言っていた「カラス商団」との接触を試みた。カラス商団は、シェン商団の傘下で珍しい品物を売り買いして資金を集めている集団だった。

 

冒険者はカラス商団員「ラムロ」からアルティノにまもなく貴人が訪れるという重要情報を入手した。その貴人はバレンシアの一部を自らの領地にするほど力のある大富豪であり、巨大な商団のボスだった。そんな彼が、まもなくアルティノ闘技場に到着するという。

 

アルティノ闘技場へと向かった冒険者は、誰がどう見ても富豪だと分かる派手な装飾品を身にまとったゴブリンの姿を発見した。彼の名は「シャカトゥ」といった。彼の左右に配置された強そうな護衛たちの姿は、彼の地位がいかに高いかを物語っているようだった。冒険者はシャカトゥに慎重に近づき、メディアの軍資金に関する話を切り出そうとした。しかしシャカトゥは全く興味がないといった様子であごに手を当て、冒険者を一瞥した。そしてシャカトゥは冒険者に向かって「商人と会話をする方法を少しは学んだ方がいい。私が興味を持ちそうな品を持ってくるように」と言った。

 

▲ 冒険者はカラス商団員のラムロから貴人がアルティノにやってくるという情報を入手した。

 

▲ バレンシアの大富豪、シャカトゥ

 

冒険者はシャカトゥの言葉に一瞬戸惑った。闇の精霊はその横柄な物言いに腹を立てたようだったが、ちょうどそのときネルダ・シェンの伝令がやってきた。冒険者は「このゴブリンを滅多打ちにしても構わないよな?」と言う闇の精霊を無視して席を移した。

 

実は、ネルダ・シェンの伝令「ラドレイ」は、シェンの伝言で冒険者を助けるために訪ねてきたのだった。ラドレイによると、シャカトゥの興味を引けそうな品物がちょうど一つあるという。その品物は「王家の証が刻まれた玉璽箱」と言い、かつてメディア王家を象徴する遺物として十分な価値を持っていた。ところが問題が一つあった。この玉璽箱を積んだ馬車がメディア南部の放浪盗賊らに襲撃を受けているというのだ。

 

 

▲ シャカトゥの興味を引きそうな品物があると教えてくれたラドレイ

 

ラドレイの話を聞いた冒険者は、事件の経緯を調べるために「高原三叉路」へと向かった。そこには壊れた馬車と数名の兵士たちの姿があったが、すでに玉璽箱は何者かに奪われたあとだった。そこで冒険者は仕方なく放浪盗賊らを退治し、玉璽箱を探すことにした。ところが放浪盗賊らの相手をしていたとき、ふと人為的な闇の力を感じた。闇の精霊によると、この放浪盗賊らの精神はイレズラの闇に汚染されているという。

 

そして、冒険者が探していた玉璽箱は放浪盗賊のボス「イレズラの手下」が持っていた。冒険者はイレズラの手下を退治し、玉璽箱を取り戻すとシャカトゥのもとへ向かった。だが、玉璽箱を見たシャカトゥの表情は決して満足そうではなかった。シャカトゥは冒険者の気持ちは十分に伝わったとしながらも、自身を直接楽しませてくれたなら軍資金の取引に応じようと言った。シャカトゥの言う「楽しませる」とは、まもなく開かれる「アルティノ闘技場」に冒険者本人が参加することを意味していた。

 

▲ 冒険者は放浪盗賊たちからイレズラの闇を感じ取った。

 

アルティノ闘技場には、他を寄せ付けないほどの圧倒的な強さを誇る一人の闘士がいた。アルティノで彼を超える者はなく、彼の前に数多くの勇士たちが倒れていったため、別名「闘技場の虐殺者」と呼ばれるほどだった。そのためか世間では彼が「イレズラから力を与えられた」という噂も出回っていた。だがシャカトゥは冒険者もカルフェオンでそれなりに名を馳せた者であると知っていたため、この二人の対決を見たがったというわけだ。

 

一方、この話を聞いたラドレイは「とても危険な提案だ」と言って冒険者を止めようとした。自身がネルダ・シェンに話をつけるから、今回の件からは手を引くようにというのだ。だが一方、シャカトゥの提案に興奮した闇の精霊は「自分と一緒なら何も心配はいらない」と冒険者を煽った。

 

正直なところ、冒険者もその「闘技場の虐殺者」の正体が気になっていた。もし彼が本当にイレズラの力を持っているなら、十分に戦ってみる価値があると思ったのだ。そうして結局、冒険者は闘技場に参加することにし、受付を終えると闘技場の中央に立って辺りを見回した。闘技場はいつの間にか雲のように集まった観衆たちの叫び声で埋め尽くされ、遠くに満足げな表情を浮かべたシャカトゥと噂を聞きつけてやってきたネルダ・シェンの姿が見えた。

 

▲ 満足そうに闘技場を見下ろすシャカトゥ

 

しばらくすると、闘技場の向こうに野蛮族の虐殺者「カバリ」が姿を現した。冒険者は彼を見た瞬間、強烈な頭痛に襲われた。これは確かに放浪盗賊から感じたイレズラの闇の力だった。違いがあるとするならば、あのときよりも強烈だということだ。

 

カバリはまるで死を連想させるような黒い頭巾を被っており、顔を見分けることすらできなかった。また、彼が乗っている馬は炎のように燃え上がる両目で冒険者を睨みつけていた。この世のものとは思えない姿で剣を振り回しながら向かってくるカバリに、冒険者は圧倒された。

 

それでも冒険者は死に物狂いで立ち向かった。少しでも気を抜けば、すぐに死が待ち受けている気がした。冒険者はこれまで磨いてきたスキルを総動員しなければならなかったが、これに闇の精霊は大いに興奮し、発狂し始めた。この様子を見守っていた観衆もまた、冒険者とカバリの拮抗した戦いに盛り上がり歓声を上げた。そうしてしばらく経った頃、とうとう冒険者の武器がカバリの脇腹を貫いた。冒険者はカバリが一瞬バランスを崩した隙を狙ってとどめを刺し、見事カバリとの戦いで勝利を収めた。

 

▲ 闘技場の虐殺者、カバリ

 

▲ 冒険者はカバリとの激闘を制した。

 

冒険者はようやく正気を取り戻し、肩で息をしながら辺りを見回した。長きにわたり闘技場の帝王として君臨していたカバリが倒れると、予期せぬ結果に興奮した観客たちは暴れ回った。シャカトゥもまた、金では変えない経験をしたと満足げに笑いながら、約束通りネルダ・シェンに会って取引をしてみようと言った。こうして冒険者の努力により、バレンシアの大富豪との間で軍資金を巡る取引が実現したのだった。

 

アルティノ、アト村

ネルダ・シェン商団がシュラウド騎士団に差し出した手

 

 

冒険者は達成感を噛みしめながら闘技場をあとにした。これで資金の確保にも目途が立ち、本格的にメディアに広がった闇の調査に乗り出せるだろう。ところがそのとき突然、鉄製の鎧を着た女性が現れ冒険者の前に立ち塞がった。どういうわけか、彼女は怒りに満ちた表情で冒険者を見つめていた。

 

自らを「シュラウド騎士団のサルマ・アニン」と名乗ったその兵士は、「あなたの行いがメディアにどんな影響をもたらすか分かっているのか」と冒険者を非難した。冒険者が闘技場で戦いに興じている間、ネルダ・シェンと手を組んだ野蛮族たちのせいで住民たちが苦しめられていたというのだ。彼女は冒険者に向かってこれ以上メディアに関わるなと迫った。

 

突然のことに冒険者は唖然と立ち尽くすしかなかった。シュラウド騎士団ということは、彼女は以前廃鉄鉱山でホリオ・タニャが言っていたメディア王家の護衛隊なのだろう。冒険者はひとまず分かったと誤魔化してその場を離れ、ネルダ・シェンのもとへ戻った。

 

▲ 冒険者に警告するサルマ・アニン

 

冒険者から一部始終を聞いたネルダ・シェンは、彼女が属するシュラウド騎士団が誤解をしているのだと言った。メディア王国の伝統を重んじるシュラウド騎士団が、メディアを商業都市にしようとするネルダ・シェンを快く思うはずはなかった。彼らは単に権力に目が眩んだシェンが野蛮族を雇用して摂政を辞任し、メディアを混乱させていると思っていたのだ。

 

ところが、シェンは彼らの問題も考慮していた。シェンは、騎士団側がメディアに吹く新しい変化を受け入れたなら、むしろ稼いだ金を騎士団に投資する考えがあることを明らかにした。シェンは、自らの出世しか頭にない人間ではなかった。彼は心からメディアの繁栄を願っていたのだ。

 

▲ ネルダ・シェンはシュラウド騎士団の誤解を解こうとした。

 

ところが、サルマ・アニンはネルダ・シェンがそんなことを言ったとはにわかに信じられない様子だった。もしシェンが本気なら、これまで野蛮族を支援してきた行いとは辻褄が合わない。むしろその資金をシュラウド騎士団に投資するべきだったのではないか。サルマ・アニンは、シェンの言葉が本気なら直接行動で見せてほしいと言った。

 

彼女によると、メディア王家の没落後、シュラウド騎士団はバラバラの状態だという。そこでサルマ・アニンは「かつての団員たちが暮らしているアト農場に行って、彼らを再び集結させてほしい」と話した。

 

冒険者はサルマ・アニンの提案を承諾し、アト農場へと向かった。そしてそこで「グチオ」というかつてのシュラウド騎士団員に会った。彼はメディア王家の没落後、アト農場を第二の故郷と考え「シュラウドのやり方」で農場を守るという使命を持っていた。冒険者からサルマ・アニン隊長の結集命令を聞いたグチオは、驚きながらも一方では嬉しがった。しかし、アト農場は「メイン族」に襲撃されることが多く、かつてのシュラウド騎士団員までここを去れば農場を守れる人がいないという問題を抱えていた。

 

▲ アト農場では元シュラウド騎士団員たちが暮らしていた。

 

そこで冒険者は自らメイン族の退治に乗り出した。メイン族はアト農場付近に広く居を構えている猛獣で、さすがの冒険者も苦戦を強いられた。それでも次々とメイン族を倒していく冒険者の実力を目の当たりにしたグチオは驚きを隠せない様子で、このまま農場に平和が戻ればアルティノへ帰還することも十分可能だと考えた。そうしてついに冒険者がメイン族のみならず彼らの住処までも掃討したことにより、農場の兵士たちは無事にシュラウド騎士団復帰を果たした。

 

この活躍により、サルマ・アニンも冒険者を信頼するようになった。そんな中、ネルダ・シェンもサルマ・アニンのもとを訪れ、シュラウド騎士団への支援を約束した。サルマ・アニンとメディア最後の王子「バリーズ3世」は依然として警戒を緩めたわけではなかったが、ひとまずこの提案を受け入れることにし、この約束を証拠として残すため「歴史家マウディ・ブダール」に記録させた。

 

▲ アト農場を脅かすメイン族を退治する冒険者

 

▲ メディア王家は、シェンの提案を受け入れ証拠を確実に残した。

 

マウディ・ブダールはシェン商団の提案に驚きながらも、これを超重要記録として書き残した。しかしその一方で数々の歴史を鑑みたとき、今後残忍な事件が起こらないとは言い切れないのも事実だった。メディアの繁栄を夢見るネルダ・シェンにとって今後バリーズ王家が邪魔になったなら、バリーズ王家を葬ろうとするかもしれない。そのためか、マウディ・ブダールはバリーズ3世のバレンシア亡命を準備しているようだった。そうして記録を終えたマウディ・ブダールは、バレンシア使節団がいる古代遺跡発掘地へと向かっていった。

 

冒険者は、バリーズ3世がバレンシアに亡命するかもしれないとネルダ・シェンに伝えた。これを聞いたネルダ・シェンは、複雑そうな表情をした。シェンは恋人も子どももいない独り身で、ただひたすらメディア再建だけを夢見て生きてきた。ところが何者かが「ネルダ・シェンが新しい王朝を建てようとしている」という根拠のない噂を流し、シェンを陥れようとしているというのだ。

 

▲ 人類の数々の歴史を振り返ると、依然として不安はぬぐえなかった。

 

タリフ村、古代遺跡発掘地

北側の労役場に広がった闇のオーラを食い止める護符を作る

 

 

一方、ネルダ・シェンは新たな任務を冒険者に言い渡した。実際のところ、任務と言うよりシャカトゥとの取引を成功させた見返りとして冒険者が追っている「闇に対する手がかり」を提供したのだった。シェンによると、現在アルティノの北側にある労役所で働く労働者たちの間で「目の前に闇が現れた」というおかしな噂が流れているという。そこへ行けば何か手がかりが掴めるかもしれない、というわけだ。

 

冒険者は労役場の労働者数名にこの妙な噂について尋ねてみた。すると、ある労働者から「最近になって労働者たちの体調が悪化している」という情報を得た。その労働者によると、夜は悪夢にうなされ昼は黒い幻覚を見る人が増えているという。この話を聞いたネルダ・シェンの補佐官ラドレイは、「タリフ村のソーサレス」たちに会ってみるようにと冒険者に助言した。彼らはいわゆる「闇のオーラ」の専門家だったのだ。

 

▲ 労役場の労働者たちは黒い幻覚に襲われていた。

 

タリフ村の指導者「アーホン・キルス」は、アルティノの労役場に広まっている黒いオーラの話を聞くと、ただでさえ最近メディア全域の黒いオーラが強まっていると言った。そして本来ソーサレスたちは黒いオーラを統制するために長い時間をかけて修練をするが、一般の労働者たちにはそれが不可能なため、大族長の霊廟のジャイアントを訪ねてみるといいと教えてくれた。彼らは長い年月をかけて黒いオーラに立ち向かいながら、その被害を最小限に抑えようと努力していたのだ。

 

大族長の霊廟のジャイアント族長「タンツ」によると、労働者たちを黒い幻覚から解放するには彼らに憑いた黒いオーラを抑える必要があるという。そこで彼は冒険者に「古代バウト石板の欠片」を集めてくるようにと言った。古代バウト石板とは闇のオーラを抑える力を持った石板で、かつて三日間の闇が起きたあとに壊れてしまった。しかし、タンツによると、その欠片の力を抽出して羊皮紙に移せば微弱ではあるが闇の力を防ぐ護符程度にはなるらしい。

 

▲ 石板の欠片を集めて闇の力を防ぐ護符を製作しなければならない。

 

現在バウト石板の欠片はカブト族がいるやせた山に散らばっている状態だった。これに冒険者はカブト族を相手にして石板の欠片を集め、そこで発見したカブト族のボス「鋼鉄のヌックス」から巨大な石板の欠片を一つ手に入れた。

 

大族長の霊廟のジャイアントたちは冒険者が持ってきた欠片から力を抽出し、羊皮紙に詰め込んだ。次に、古代の隙間へ羊皮紙を持っていき「バウトの刻印」を施す必要があった。バウトの刻印は、転移させた力を長時間維持できるようにする古代ドワーフの固有スキルだった。

 

古代の隙間にいるドワーフの族長「アイン・グレード」は、冒険者が持ってきた羊皮紙に興味を持った様子で古代バウトの刻印を刻んでくれた。すると羊皮紙は、微妙な力が漂う真の護符になった。アインは古代遺跡発掘地へ行き、残りの護符を渡してくれと言った。古代遺跡発掘地にも、幻覚に苦しむ者たちが増えていたのだ。

 

▲ バウトの刻印を施した古代ドワーフの族長アイン・グレード

 

ところがそうして古代遺跡発掘地に赴くと、そこには懐かしい顔が見えた。なんと、そこにはエダンの姿があったのだ。冒険者は持ってきた羊皮紙をエダンに渡した。するとエダンは礼を言いながらこの発掘地がかつて闇のオーラを封印する古代の遺物があった場所だと教えてくれた。しかし、残念ながら誰かが無理やり封印されたオーラを抽出したため、その機能は失われてしまった状態だという。

 

また、エダンは最近「マウディ・ブダール」がこの遺物の価値について調べているようだと言った。おそらくマウディはバリーズ3世王子の亡命の交渉のための取引条件として、この遺物を使おうとしているようだった。冒険者はこの情報と労働者たちのための護符を持って、再びネルダ・シェンのもとへ戻った。

 

▲ エダンが発掘中の古代の遺物。マウディ・ブダールにより、王子亡命の取引条件として使われるようだ。


サルマ砦

暗殺されたシュルツと反乱謀議

 

 

冒険者が北側の労役場の闇のオーラを食い止めている間、ネルダ・シェンは野蛮族の傭兵たちの動向を見守っていた。シェンは野蛮族の統制がますます困難になっていると感じており、これまで確保した資金でサルマのための要塞を建てていた。しかし問題は、彼女に従う兵士たちの数が十分ではないということだった。

 

そこでネルダ・シェンは兵士を集める方法として、メディア北側の「ソサン兵士」たちに目を付けた。かつてメディア地域の「ソサン砦」で厳しい訓練を受けた兵士たちだった。ところが王国が焼け落ちてからというもの、行き場所を失い盗賊の群れと化していた。彼らは荒くれ者だったが「シュルツ隊長」の命令にはよく従っていたため、シェンはシュルツ隊長を口説き落とそうとしていたが、最近になってシュルツ隊長が何者かによって暗殺されてしまったという。

 

この暗殺について世間では女性問題が原因だという噂が流れていたが、シェンは真相を明らかにしたがった。彼によると、シュルツはよくアルティノの酒場や闘技場に通っていたという。

 

▲ 世間ではシュルツが暗殺されたのは単純に女性問題が原因だったと言われていた。

 

冒険者はシュルツが暗殺されたという旅館へ向かい、旅館オーナーのマリアムとシェフのブロマンに会った。するとシュルツの死を悲しむ彼らは、シュルツがここで毒殺されたのだと教えてくれた。

 

冒険者は旅館を隅々まで探し、様々な手がかりを見つけ出した。ブロマンからシュルツが酒好きだったと聞いた冒険者がコルク栓の根本が割れている瓶と壊れた木の樽などを調査していたとき、ふと樽の中に溜まっている緑色の液体が目に留まった。その液体を見たブロマンは驚きを隠せない様子で、「これは当時シュルツが飲んでいた酒に違いない」と言った。

 

ブロマンはその液体を小さな瓶に入れると、ネルロプルという人物を紹介してくれた。ネルロプルはアルティノの雑貨商人で、そういった「液体系」の専門家だった。ネルロプルは冒険者が持ってきた緑色の液体を注意深く観察すると、これは間違いなく「岩穴クモの毒」だと言った。岩穴クモはソサン地方にしかいないクモで、ソサン地方の暗殺者たちが主に使用する材料だった。

 

▲ 冒険者はシュルツが暗殺された旅館をくまなく調査した。

 

▲ シュルツが飲んだ酒の一部が見つかった。

 

これにより、シュルツを暗殺した犯人はなんと彼の部下だったという衝撃的な事実が明らかになった。ネルダ・シェンによると、シュルツの部下の中には略奪者として生活を楽しむ者たちがおり、彼らは規律のある軍隊に戻りたがらないだろうという。シェンはメディア再建のためにも盗賊になった奴らを放っておくことはできないとし、サルマ砦で彼らとの戦闘を準備しているサルマ・アニンに会ってみるようにと言った。

 

サルマ砦はサルマ・アニンの名にちなんで名付けられた城砦だった。ソサン族の駐屯地のすぐ下にあるこの砦は、兵士たちの数は多くないもののそれなりに騎士団の規律に従って徹底的に訓練されていた。サルマ・アニンは本格的な戦闘に先立ち、まずは彼らの規模を調べるために冒険者を先鋒に精鋭兵士を選出した。彼らはソサン族の駐屯地に忍び込み、その規模を確認する一方で武器を奪ってきた。

 

ソサン族の規模は、サルマ・アニンが思っていたより遥かに強大だった。ところがここで不思議だったのは、ソサン兵士たちの武器の一部が「野蛮族の武器」だったことだ。サルマ・アニンはこれに疑念を抱き、ソサン強兵から怪しい指令書を盗み出すと、それがアルティノの野蛮族の傭兵たちとソサン族がやり取りした密書であることを突き止めた。彼らはアルティノを転覆させようとしていたのだ。

 

▲ ソサン族討伐のためサルマ砦に駐屯しているサルマ・アニンとシュラウド騎士団

 

▲ ソサン兵士たちと戦闘を繰り広げる冒険者

 

サルマ・アニンは、冒険者に今すぐこの事実をネルダ・シェンに伝えるようにと言った。サルマ・アニンの考え通り、ネルダ・シェンが信じていた野蛮族の傭兵たちは危険な奴らだった。

 

ネルダ・シェンはサルマ・アニンの手紙を見て、自身が状況を楽観的に考え過ぎていたようだと戸惑いを見せた。しかし彼は冷静さを取り戻し、メディアの軍事力のためにも野蛮族を追い出すことはできないとし、代わりにサルマ砦への補給物資を増やすことにした。北部のソサン族をせき止めることができれば、野蛮族程度は統制できるだろうと考えたのだ。

 

アルティノ

意外な発見

 

 

冒険者は、カラス商団員でありアルティノの取引所長である「ルーシー・ベンクム」を訪ね、サルマ砦への補給を増やしたいと直談判した。ところがルーシー・ベンクムは、「最近ネルダ・シェンが冷静さを失っているようだ。なぜしきりにあの女に協力しようとするのか理解できない」と言った。すでに世間ではネルダ・シェンがサルマ・アニンにすっかり入れ込んでおり、彼らは怪しい関係だとささやかれていたのだ。ルーシー・ベンクムはこの噂のため「メディアを再建するだけで王になるつもりはない」というシェンの大義名分が揺らぐのではないかと心配していた。

 

しかし、彼女はひとまずこのような心配はあとにして、村の鍛冶屋メボ・ムラナンに装備の製作を発注した。それでもネルダ・シェンを信じてみることにしたのだ。一方メボ・ムラナンは、彼女の装備製作注文書を見ると大喜びし、「作業量があまりにも多いので先に入っていた野蛮族傭兵隊長からの注文を後回しにしよう」と言った。

 

▲ ネルダ・シェンがサルマ・アニンを支援し続けると、アルティノには彼らの関係を怪しむ噂が流れ始めた。

 

しかし、自分の注文が後回しにされると伝え聞いた野蛮族傭兵隊長は困惑した。彼はそのせいで自分が怒られることを恐れ、「マウディ・ブダール」に事情があって少し遅れそうだと伝えてほしいと言った。

 

冒険者はなぜ野蛮族の口からネルダ・シェンでもないマウディ・ブダールの名が出たのかと不思議に思ったが、ひとまず彼の言う通りマウディ・ブダールに会いに行った。マウディは製作注文が遅れると聞きやや失望した様子で、王子の亡命交渉でバレンシアへ発たなければならないため、傭兵が必要だったのだと言った。

 

▲ 野蛮族の傭兵隊長は発注が遅れると焦り、マウディ・ブダールについて言及した。

 

しかし、闇の精霊は彼の言葉から妙な気配を感じ取った。彼はいつもと違いどこか焦っているように見えたうえに、何かを隠しているようだった。ところがその瞬間、マウディ・ブダールの後ろのポケットから何やらカタッという音が聞こえた。闇の精霊は彼が古代遺跡で何かを盗んできたのではないかと疑い、これを密かに調べようと言った。

 

そこで冒険者は急いで席を立つマウディ・ブダールの後ろのポケットに手を入れ、怪しい箱を一つ盗んだ。ところがこの箱は何をしても開かず、結局アルティノの倉庫番デウェに任せることになった。しかしデウェによると、この箱は「野蛮族の印」で封印されており、開けることはできないという。そして彼は、この呪われた箱を開けるには兵たちの墓に派遣されている「スレーシ」という人物に会ってみろと助言してくれた。

 

こうして冒険者が偶然見つけ出した箱から思いがけない物語が展開されようとしていた。果たしてマウディ・ブダールは何を隠しているのだろうか?

 

▲ マウディ・ブダールの態度が怪しいと感じた闇の精霊

 


前回までの内容はこちら 

▶黒い砂漠ストーリー#1 - 年代記・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編へ

▶黒い砂漠ストーリー #3 - バレノス地域へ

▶黒い砂漠ストーリー #4 - セレンディア地域・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #5 - セレンディア地域・下編へ

▶黒い砂漠ストーリー #6 - カルフェオン地域・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #7 - オージェの切ない恋の物語、カルフェオン分岐2編

▶黒い砂漠ストーリー #8 - 誰も信じられない権力の都市、カルフェオン分岐3編へ

▶黒い砂漠ストーリー #9 - 明かされる古代神とエリアン教の秘密、カルフェオン最終編

▶黒い砂漠ストーリー #10 - シラレの不吉な予言と疑念、メディアプロローグ編

黒い砂漠ストーリー #11 - イレズラの闇の痕跡を追って、メディア分岐 1編へ

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