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GMノート 2021.08.13 18:00 (UTC+9) 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #3 - バレノス地域
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黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ 

※ 本ストーリーガイドは海外のサーバーで黒い砂漠を楽しんでいる冒険者様、「ユ・ジェウ」さんの経験を基にご本人がご自身で作成した投稿であり、原作者のご同意を得たうえで原本を翻訳した内容です。

原文:https://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=230922&site=black

 

黒い砂漠ストーリー3編は、ユーザーが直接向き合うことになるメイン依頼に関する話だ。まずはバレノス地域から始まり、メイン依頼の順にセレンディア、カルフェオン、バレンシア地域なども順に扱う予定です。

 

今回のストーリー記事には依頼改編後に新しくできた「分岐」の内容も含まれています。ゲーム内の依頼を進めながら一つの分岐を選択すると他の分岐は選択できないので、もし気になる分岐があればこの記事を通じて触れてみてほしい。

 

▶黒い砂漠 ストーリー#1 - 年代記・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編へ

 

 

※ メイン依頼、NPCの会話、知識などを参照して作成しました。

※ 分岐が出てくるのは、ユーザーの選択に応じてエピソードが異なる部分です。

※ ストーリーの展開上、若干脚色している部分がありますが、ゲーム内の設定には支障ありません。

 


隠遁の森、古代の石室

闇の精霊が宿る冒険者、遺跡探検家エダンと会う

 

 

どれだけの時間が経ったのだろう。自分が誰なのかさえ思い出せない冒険者は、隠遁の森、古代の石室付近で自らの体を起こした。意識を取り戻した冒険者の目に最初に飛び込んできたものは、浮遊する黒い煙のような謎の物体だった。身の毛がよだつような赤い目をしたその物体は、かつて冒険者とある「約束」をしたと言い、付近で冒険者を待っている人間と話をしてみろとささやいた。

 

全てを失い頼れる者もいない冒険者は、仕方なくその黒い物体の言葉に従って周辺にいた「遺跡探検家エダン」に話しかけた。ところが話をしてみると、実はエダンはここから離れた場所で倒れていた冒険者を発見してここまで連れてきてくれた命の恩人で、現在古代の石室という洞窟を発掘している人物だった。

 

冒険者は、その「石室」のことが気になった。全ての記憶を失った状態で、何かしら手がかりを得なければならなかったからだ。藁にもすがる思いで冒険者が石室に興味を示すと、エダンは周辺にある古代の遺物を一度見て回ったらどうかと助言した。そこには不思議な形をした多くの遺跡があり、「古代ジャイアントの消えない心臓」から正体不明の古代兵器までかなりの数が発見されていた。しかし、それらの実際の用途が何なのか、正体が何なのか、発掘しているゴブリンの労働者隊長も分かっていないようだった。

 

▲ 古代の石室の発掘現場

 

そうして冒険者が遺物を見て回っているうちに、ふとエダンが姿を消してしまった。冒険者は近くの「ジャレット・ドモンガット」というハイデルの姫にエダンの行方を尋ねたが、ジャレットはそんな鈍くさい冒険者の姿を見て怒りをあらわにした。そしてエダンはさっき石室に入ると言ったではないかと言い、エダンの仲間なら早く石室の調査を手伝うようにと声を荒げた。

 

急き立てられるようにして石室へ向かった冒険者は、まるで何かに導かれるかのように石室の奥へと吸い込まれていき、古代の石室の最も深いところでエダンとオーウェン、そしてダイスのような形をした謎の遺物を発見した。

 

エダンはジャレット姫が冒険者をここへ送ったと知り、ジャレットがそこまで急かした理由はジョルダイン侍従長のためではないかと疑った。そしてエダンは、後は自分たちで何とかするからもう戻るようにと冒険者に忠告した。そうして冒険者がエダンの忠告を聞き戻ろうとした瞬間だった。突然目の前にあのときの黒い物体が現れ、この神秘的な遺跡をもう少し調べてみるようにとささやいた。黒い物体が調べるようにと言ったそのダイス型の遺物からは確かにどこか馴染みある雰囲気が感じられ、冒険者は引き寄せられていった。

 

▲ エダン、オーウェン、ダイス型の古代遺物

 

冒険者は無意識のうちにその遺物へと近付いた。その瞬間、冒険者は突然パニックに陥った。その様子を目にしたエダンとオーウェンは驚くと同時に、冒険者から僅かな闇のオーラを感じ取った。エダンは慌てて冒険者に「黒いオーラのことを覚えているか」と聞き、「その幻想から抜け出さなければならない」と話した。

 

しかし、その瞬間だった。黒い物体が冒険者の目の前を覆い、エダンの言葉を遮って「ヤツらを信じるな、ヤツらはオレたちを陥れようとしている。オレがいなけりゃオマエは命の保証もないぞ」と警告すると、瞬く間にダイス型の遺物へと吸い込まれていった。

 

するとそのとき、驚くべき事態が発生した。固く閉ざされていたキューブが開き、黒い物体がそのキューブの中で遺物の力を吸収していったのだ。エダンとオーウェンが腕で顔を覆ったまま微動だにしない様子は、まるでしばらくの間、時間が止まってしまったかのようだった。冒険者はその間に「目覚めし者 - 文明 - 崇高な犠牲 - 封印 - 盟約」という謎のメッセージを受け取っていた。そうして若干の騒動が起きたあと、冒険者の目の前に現れた黒い物体はもはや煙ではなく、小さな丸いはっきりとした形を帯びていた。

 

▲ 黒いオーラと冒険者が一緒にいるのを見て驚くエダンとオーウェン

 

その様子を見たエダンは一足遅かったと言い、冒険者に「闇の精霊」が宿ってしまったことを告げた。闇の精霊を宿した者は強大な力と知恵を授かる代わりに、結局は闇に囚われ怪物になってしまうそうだ。現在、西部警備キャンプ周辺で騒動を起こしているインプ隊長「レッドノーズ」もここで遺物を盗んでから姿が変わってしまったという。

 

エダンが言うには、闇の精霊は寄生している本体が弱くなると直ちに本体を喰らってしまうため、自己を失って怪物にならないためには自ら強くならなければならないらしい。つまり、冒険者はレッドノーズのように闇の精霊に飲み込まれないためには自らを鍛えなければならない状況にあるのだ。

 

そこでエダンは、冒険者に北側の西部警備キャンプへ行ってレッドノーズと対立しているクリフ隊長を訪ねてみるようにと言った。また、道中で灰色オオカミと木の精霊を退治すれば西部警備キャンプの信頼を得ることができるはずだと助言した。

 

▲ キューブの力を吸い取る闇の精霊

 

▲ 力を得た闇の精霊は、今やはっきりとした丸い形を帯びていた。

 


西部警備キャンプ

隊長クリフを手伝って鋼鉄インプの攻勢を食い止める

 

 

冒険家はエダンに言われた通り北へと向かい、灰色オオカミと木の精霊を退治した。そんな中、森の中で倒れていた馬車を見つけて近づくと、インプの群れと戦っている兵士たちに出くわした。彼らを率いているのはフェイニアという西部警備キャンプの将校だった。フェイニアによると、森を通っていた途中で馬車が壊れてしまい、前方をインプ、後方は木の精霊に囲まれてしまったのだという。ところが偶然通りがかった冒険者が後方の木の精霊をある程度倒したため、わずかながら緊張から解放されたところだったそうだ。

 

木の精霊を退治した冒険者の実力を目の当たりにしたフェイニアは、前方を塞いでいるインプの群れも退治してくれないかと申し出た。こうして冒険者はフェイニアの部隊と共にインプを撃退し、見事西部警備キャンプへと向かう道を切り開いた。その後、冒険者がクリフ隊長を捜していると知ったフェイニアは、クリフ隊長がちょうど実力のある傭兵を捜しているので冒険者を推薦することを約束した。

 

 

▲ インプに囲まれた状況から抜け出そうとするフェイニア部隊

 

無事に西部警備キャンプに到着した冒険者は、兵舎で作戦会議中だったクリフ隊長とついに面会を果たした。現在、西部警備キャンプは鋼鉄インプに包囲され攻撃を受けており、クリフは鋼鉄インプを突破し隊長であるレッドノーズの居場所を突き止めるべく優秀な人材を捜していたという。そしてその役割は、フェイニアの信頼を得た冒険者が任されることになった。

 

冒険者は鋼鉄インプとの戦闘に出陣する前に必要な戦争物資の支給を受けると、レッドノーズの追跡に乗り出した。いざ戦場に出てみると、思っていたより多くの鋼鉄インプが西部警備キャンプを取り囲んでおり、キャンプは辛うじて何とか持ちこたえている様子だった。冒険者は勇敢にも戦場に飛び込み次々とインプを倒していった。ある程度のインプを倒した頃だろうか。冒険者に付いていた闇の精霊が一瞬レッドノーズの痕跡を感じたという。

 

冒険者は闇の精霊がレッドノーズの痕跡を感じたというアグリス草原の巨大なインプの洞窟へと向かった。しかしそこにはレッドノーズではなく、赤い鼻をしたインプ「リトルノーズ」が待ち構えていた。リトルノーズは隊長であるレッドノーズを恐れている様子だったが、それは人間と話をすると、いつもレッドノーズに怒られるからだった。

 

▲ インプの洞窟で出会ったリトルノーズ

 

冒険者はリトルノーズを追及したが、リトルノーズはそう簡単に口を割らなかった。その代わり、リトルノーズは冒険者の後ろにあるレッドノーズの模様が描かれた岩を指さしたが、これはレッドノーズの居場所を突き止めるいいヒントにはならなかった。そのとき闇の精霊は洞窟の外に「インプ研究家ウノ」の存在を感じ取り、冒険者はウノに会うため洞窟の外へと出た。

 

実はウノは、レッドノーズに宿った黒いオーラを調査しているエダンの友人だった。ウノによると、レッドノーズは闇の精霊の力を借りて強い力を手に入れたものの浸食されてしまい、闇の世界へ飲み込まれていったらしい。しかしウノは、かつてのレッドノーズの居場所であるアグリス祭壇に行けば何か手がかりが見つかるかもしれないと教えてくれた。

 

アグリス祭壇へと向かった冒険者は、そこでレッドノーズに忠誠を誓ったと見られるインプたちを発見した。冒険者は彼らを始末しレッドノーズの痕跡を探したが、そう簡単に事は進まなかった。インプの魔術師から奪ったアグリスのスタッフはただの平凡な木の杖に過ぎず、他の所持品を見ても何一つ特別な物はなさそうだった。レッドノーズ追跡への道が次第に閉ざされる中、誰かがこっそりと冒険者を訪ねてきた。インプの洞窟で出会ったリトルノーズだった。

 

▲ 冒険者をこっそり訪ねてきたリトルノーズ

 

リトルノーズは冒険者の粘り強さに感嘆し、「本当に隊長について知りたいのか」と聞いた。彼の話によると、レッドノーズはかつて鼻が赤いという理由で他のインプたちから仲間外れにされており、傷付いたレッドノーズは自分をからかったインプに勝てる強い力が欲しいといつも祈っていたという。するとあるとき、レッドノーズが怒りと復讐心のため漆黒のような暗いオーラに包まれたというのだ。リトルノーズは話し終えると、この話を自分から聞いたことは絶対に秘密にするようにと冒険者の口を塞いだ。

 

この話を聞いた闇の精霊は、これでおぼろげに感じていたオーラがはっきりしたと言い、レッドノーズは怒りに満ちた力に飲まれて闇の狭間に隠れているのだと話した。そして自分なら闇の狭間からレッドノーズを引っ張り出すことができるだろうが、もしかしたらそれは幻想かもしれないし、その幻想のせいで実際に冒険者が死ぬかもしれないと警告した。

 

だが、冒険者は迷わなかった。これはクリフから言われたレッドノーズを追跡する絶好のチャンスだったからだ。そうして冒険者と闇の精霊はアグリス祭壇の中央へと向かい、黒い亀裂を通じてレッドノーズを闇の狭間から引っ張り出した。ところが、闇の狭間から出てきたレッドノーズは一般のインプとは比べ物にならないほど大きく、聞いていた通りものすごい力を持っていた。もしかすると、冒険者がレッドノーズを出してしまったのは大きな間違いかもしれなかった。

 

ところがその瞬間、どこからともなく兵士たちの軍勢が現れた。クリフの兵士たちだった。力を得た冒険者は、兵士たちと共に力を合わせてレッドノーズと熾烈な戦闘を繰り広げ、辛うじてレッドノーズを倒すことに成功した。

 

実はインプ研究家のウノの話を聞いたクリフが、冒険者の後を追いかけてきていたのだった。クリフは冒険者の機転に感心し、冒険者にある病(闇の精霊が宿っている病)があるという事実をウノから聞いたと言った。そしてクリフは、この病の治療を助けてくれる自身の友人でもあり有名な錬金術師、アルスティンを紹介してくれた。

 

▲ 闇の狭間から出てくるレッドノーズ

 

▲ 冒険者の行方を聞いてすぐに駆けつけたクリフ


ベリア村

エマ・バルタリの悪夢とエワズの丘の実体

 

 

冒険者は、警備兵の案内に従い訪ねたベリア村で難なく錬金術師アルスティンに会うことができた。アルスティンの周りにたくさんの住民らが集まっていたからだ。アルスティンは冒険者を見て「黒いオーラと出会って記憶を失っても正気を保っていられるのは珍しい」と言い、それは冒険者の失われた記憶と関連があるはずだと推測した。そして冒険者にこれからは失われた記憶を探して冒険をした方がいいと助言した。代わりに遠くに旅立つ前に少し休んで行くのもいいだろうと言い、ベリアに滞在して冒険者たちのことが好きな村長に会ってみてはどうかと提案した。

 

ベリアの村長イゴール・バルタリは、親切な人だった。イゴールは冒険者を歓迎して無料で一晩泊めてくれ、戦闘スキルを教えてくれるという「スキル教官タクロス」を紹介してくれた。そうして冒険者はタクロスに会ってスキルを鍛錬する一方、彼から一つ頼み事をされることになる。タクロスの頼み事は、思ったより簡単だった。バルタリ村長には孫娘が一人いた。その孫娘に渡すネックレスをアルスティンの双子の娘うちの一人の「エイリーン」に預けておいたので、代わりに受け取って渡してほしいというのだ。

 

冒険者はその頼みを聞き入れ、エイリーンに会いに行った。するとそこで、村長の孫娘「エマ・バルタリ」が悪夢を見るせいでやつれてしまったという話を聞くことになる。さらに話を聞くと、渡してほしいと頼まれたネックレスはアルスティンが吹き込んでくれる精霊の力が込められたネックレスで、エマの悪夢を止める力を持つものであった。こうして冒険者はこの特別なネックレスを渡すため、エマがいるバルタリ農場へと向かった。

 

▲ 錬金術師アルスティン

 

エマはネックレスを代わりに渡してくれた冒険者に感謝した。そしてどんな悪夢を見るのかという冒険者の問いに「エワズの丘」が見える夢だと答えた。エマは、夢の中のエワズの丘でいつも息を殺してすすり泣く小さな魂たちを見るという。そして彼らを慰めようとすると、いつも何者かに遮られて近付くことができないのだそうだ。また、そうしているうちに突然真っ赤な瞳をした黒い精霊が追いかけてきて、毎回逃げ惑うのだと…。

 

冒険者はこの話を聞き、エワズの丘に何があるのか直接見て確かめてみなければと考えた。するとエマは、今エワズの丘はゴブリンたちが占領していて危険なので、もし本当に行くのであればその前に偵察兵グリシャに会った方がいいと言った。

 

偵察兵グリシャは、略奪の森、ゴブリンたちの住居地の端にいた。ところが冒険者の目にはグリシャはどこか少し妙に映った。人間と言うにはあまりにもゴブリンのようで、ゴブリンと言うにはあまりにも人間のようだった。全身ゴブリンのような扮装をして人間の言葉とゴブリン語を混ぜて使う姿が、どこか変人のように見えたのだ。

 

 

■ 分岐 1 - 廃墟を覆い尽くすゴブリン

 

それでも冒険者は、どこか滑稽なグリシャを信じて彼から情報を得ることにした。ところがグリシャは、あまりにも長い間ゴブリンと過ごしていたため自分をゴブリンだと勘違いしているようだった。あるときは「族長が戻ってきたら人間はもう終わりだ」と言ったり「ゴブリンを守らなければ」と言ったかと思えば、正気を取り戻して「ゴブリンを追い出してくれ」と言うなど、支離滅裂だった。

 

冒険者はこのときグリシャから出た「族長」という言葉が気になった。そこで、族長に関する情報を聞き出そうとすると、グリシャは「ギアス」という存在について語り始めた。彼はゴブリンたちのボスであり、なぜか分からないが太鼓の音を聞くと苦しむのだという。すると闇の精霊は、この近くから感じられたまた別のオーラがまさにギアスのものだと言い、彼をレッドノーズのようにおびき出すことを提案した。

 

▲ 偵察兵グリシャ。正気を失っている。

 

■ 分岐 2 - ゴブリンについて

 

どう見てもグリシャは正気ではなかった。冒険者はグリシャを信頼することができず、自らゴブリンに関する知識を探しに行こうと心に決めた。まずはゴブリンの生息地を調べ、その後ゴブリンの洞窟でひときわ目立つトーチとシンボルを発見した。冒険者はそのような証拠をもとに、それが黒い石を象徴するシンボルであることと、何かが原因でゴブリンたちが組織的になったのだろうと推理した。

 

闇の精霊は、これをもとに再びグリシャのところへ行き聞いてみようと言った。もし彼がゴブリンなら、何か他の情報を聞き出すことができるだとうという理由からだった。グリシャのところへ戻った冒険者は、いきなり「あなたは本当はゴブリンなのだろう?」と聞いた。その言葉を聞いたグリシャは、慌てて自分は任務のために人間と離れてゴブリンと生活しているうちにこうなっただけで、ゴブリンではなく人間だと言った。しかし、グリシャはそう言いながら意識が朦朧としたのか「族長が来ていらっしゃる」と呟いたり、「早く逃げなければ!」などとわけの分からないことを呟いた。

 

闇の精霊はこうしたグリシャの様子を見て、近くから感じられていたオーラが族長のものであると確信した。そしてそのゴブリンの族長を召喚しようと言った。

 

▲ ゴブリンの洞窟で見つけた石のシンボル

 

■ 分岐後、共通

 

冒険者は闇の精霊の力を借りてエワズの丘のある空間に黒い亀裂を作り出し、ギアスを闇の狭間から引きずり出した。その後繰り広げられた戦闘は、以前レッドノーズと対峙したときのように殺伐としていた。さらに今回はクリフの援軍もなかった。しかし冒険者は、タクロスのもとで鍛錬したスキルと闇の精霊の力でゴブリンのボス、ギアスを倒すことに成功した。

 

ギアスを倒すと、遠くにエマ・バルタリの姿が見えた。冒険者を心配していたエマは、こっそり後をつけてきたのだ。エマは、冒険者が倒したギアスを悪夢の中で見たと言い、実はギアスはゴブリンではなくゴブリンの仮面を被った人間で、悪夢の中で見た黒いオーラとギアスはとても似ていると話した。そしてこれは、自分が見た悪夢の中ですすり泣く魂と何か関係があるはずだと言い、幼い幽霊が出るという洞窟で手がかりを探すことにした。

 

その後、冒険者はエイリーンから聞いた通りエワズの丘に咲く「廃墟の黎明草」という野花を一輪取ってクロン洞窟へと向かった。その花は、魂との会話を可能にしてくれる媒体として使われるものだった。

 

▲ 魂と会話するエマ・バルタリ

 


クロン城

明かされるクロン城の秘密

 

 

ベリアの北東には海岸の絶壁にある「クロン城」という城塞がある。そこはかつてバレノスの王がいた場所であるが、原因不明の爆発により廃墟となり、現在はそこに住みついたメディア追放勢力を除いては人々が寄りつかない場所だった。クロン洞窟はそんなクロン城の裏側にある絶壁に沿ってできた小さな洞窟だった。

 

エマ・バルタリと冒険者は、クロン城の外郭を回ってクロン洞窟の入口へとやってきた。すると、洞窟に近付くほど、手に持っていた野花が細かく震え始めた。ここに何かがあるに違いなかった。エマ・バルタリが冒険者と一緒に洞窟の奥へ入ると、そこには青みを帯びたクロンの亡霊がいた。

 

エマ・バルタリは野花に反応する亡霊の話に耳を傾けた。その亡霊は生前「ハンナ」という名前の少女だったが、ある春の日、平凡な青年と恋に落ち子どもを授かった。ところが傭兵だった青年は、冬になるとふらりと姿を消してしまい、ハンナは一人で子どもを育てなければならなくなった。

 

父親のいない子どもを不憫に思ったハンナは、娘を自分の子どもと言わず、姪ということにして暮らしていた。そのときは、それはどんな事件を引き起こすか知る由もなかった。数年後、国が突然乙女たちを捕まえ始めた。すると兵士たちは姪しかいないハンナを出産したことのない娘と勘違いし、連れ去ってしまったのだ。そうしてハンナは娘と生き別れになったまま命を落としたのだが、娘のことが気になってこの世を去ることができず、亡霊になってしまったのだ。

 

▲ 亡霊に出会ったクロン洞窟の入り口

 

亡霊の話を聞きクロン城の爆発にはまだ何か秘密が隠されていると感じたエマ・バルタリは、冒険者に秘密を解き明かすためまずはクロン城の古文書を探して過去の爆発の原因を調べてみようと言った。冒険者は追放勢力たちのいる兵舎にこっそり火を放った。突然発生した火事に兵士たちは慌て、クロン城内の雰囲気が騒がしくなった。その間に冒険者は参謀長に接近し、彼からクロンの古文書を密かに盗み取ることに成功した。

 

古文書を盗み取った冒険者は、クロン城の跡地に隠れていたエマ・バルタリとエイリーンに会った。エイリーンが古文書を調べると、この古文書はクロン城の地下にある記録室に長い間隠されていた原本であることが分かった。そしてこの古文書を通じて、クロン城の知られざる過去が明らかになった。

 

クロン城は本来バルタリ王が治める絢爛たる城だった。ヌアール・バルタリ3世は反対派を粛清して強力な王権の基盤を築き、その権力は日増しに勢いを強めていた。しかし王も年老いていき、民衆にとって慈しみ深い君主だった彼が変わり始めた。王は死を不安がり、その強力な権勢を失うことを恐れた。王は体にいいとされる薬草と食べ物を手に入れるためには手段を選ばず、その過程で多くの民や臣下たちが命を失った。

 

▲ かつて海岸に暴風が吹き荒れるたびに静まることを願い祭事を行っていたクロン城祭壇

 

そんな中、砂漠の向こうからある錬金術師がバルタリ3世を訪ねてきた。彼は自分が知っている錬金術を使えば必ず若返ることができると約束した。そしてその錬金術師は、錬金術の材料として100人の子どもと乙女の血、そして内臓を要求した。王はその言葉を信じ、無数の子どもと乙女たちを捕えるという暴挙に出た。

 

生贄が全て集まり、ついに禁忌の錬金術で若さを錬成しようとした日だった。突然クロン城に巨大な爆発が発生したのだ。そして巨大な何かの群れがバレノスを襲った。その日の惨事以降、クロン城は廃墟となり王家は没落した。現在は当時のことを覚えている人々の証言が全て異なるため、それ以外のことははっきりと分からない状態のようだ。

 

冒険者はこの内容からエマ・バルタリを苦しめていた魂がまさにこの事件の犠牲者だと確信した。また、亡霊がエマを狙った理由は、エマがバルタリ王家の血を引いているからだった。これで全ての答えが出た。エマの悪夢をなくすためには、この亡霊たちを慰めるしかない。

 

エイリーンは父親のアルスティンから教わった通り、魂を慰める呪文書を錬成した。これでクロン城の一番高い所へ登り、あとは慰霊祭を執り行うことだけが残った。冒険者は慰霊祭のためにクロン城をよく知っているというビードルの助けを受け、クロン城の祭壇へと向かった。そして「忘れられたクロンの悲願」という呪文書を使って魂を慰め、立ちはだかるメディア追放勢力の数人を始末すると無事に城を抜け出した。

 

▲ 慰霊祭を執り行う冒険者

 

クロン城の魂を慰労してベリア村に帰還した冒険者は、エマ・バルタリと村長イゴール・バルタリから歓迎を受けた。特に村長イゴール・バルタリは冒険者をただ者ではないと言い、バルタリ家の長年の悩みを一緒に背負ってくれたことに感謝の意を表した。

 

しかし、冒険者はもう他の場所へ旅立つことを考えていた。失ってしまった記憶を探すため、旅を続けなければならなかったからだ。イゴールは残念がったが、もっと大きい都市であるセレンディアの首都、ハイデルに行くことを勧めてくれた。

 

こうして冒険者はエイリーンの双子の姉、クロリンスからポーションと餞別を受け取り、ハイデル関所へと向かった。これから冒険者はそこでクロリンスから推薦された「カークレー」という人物に会う予定だ。

 

▲ エイリーンの双子の姉、雑貨商人クロリンス

 


 

前回までの内容はこちら 

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #1 - 年代記・上編

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編

 

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