黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ
ユ・ジェウ記者(Giirin@inven.co.kr)
お待たせいたしました。ついに、黒い砂漠のメインストーリー最終章が始まります。2019年11月に連載を開始してから、早くも1年半が経過しました。長くなってしまったにもかかわらず、黒い砂漠を愛する冒険者の皆様にはたくさんのコメントや応援メッセージをいただき、本当に感謝しております。ありがとうございました。
メインストーリーのまとめはここで終わりを迎えますが、黒い砂漠はこれで完全に終わるわけではありません。これからもきっと、新しいキャラクター、そして新しい地域が追加されていくはずです。それにまだ明かされていない秘密も残されているので、この最終章も謎に包まれたラストを迎えます。
そして現在、ここまで連載された全ての記事を読むことが難しいという冒険者様たちのため、簡潔にまとめた一編の記事を準備中です。ちなみに、連載中にバレノスのメインストーリーがリニューアルされましたが、設定上大きな問題はありませんのでご安心ください。また再度プレイした際に重要な変更等があれば修正するようにいたします。それでは、どうぞ最後までお楽しみください。
※ 本ストーリー記事はシリーズで連載されます。
※ メインクエスト、NPCの会話、知識などを参照して作成しました。
※ 分岐とは、ゲーム内でユーザーが何を選択するかによってエピソードが変わる部分を指します。
※ 若干の脚色が含まれていますが、ゲーム内の設定およびコンセプトには支障ありません。
■ オーディリタPart 2 - 不均衡な宝石
ツンクタ、いばらの城
姿を現したセペル
トゥーロ族の族長、ウルトゥカが倒れた。ツンクタの歌を手に入れた冒険者がウルトゥカを呼び出して打ち負かしたのだ。ウルトゥカが倒れると、ツンタのゆりかごは生命の光で溢れた。その中からオーディリタを守る藍色の炎を作り出したというツンタの種が姿を現した。ツンタの種は、大地の神ツンタの犠牲が込められている種であり、不均衡な宝石を成す三つ目の材料だ。
すると突然、外でトゥーロ族が泣き叫ぶ声が聞こえた。族長が倒れたことで、混乱した様子だった。驚いたセペルのアヒブたちは、冒険者がいるウルトゥカの住処に飛び込んできた。怒りに燃える真っ赤な目。彼らの先頭にはオペンシラの姿があった。
「結局…我々が差し伸べた最後の手を振り切ったな」
オペンシラは最初から冒険者を引き入れるべきではなかったと悔しがった。そして、「これ以上の妥協はない。いばらの城が開かれれば、セペル様がいかなる慈悲も施すことはないだろう」と叫んだ。しかし、冒険者は気にも留めずひらりと塀を飛び越え、副族長カルテール・タンクタのもとへと逃げた。手を差し伸べただと?偽物の玉果を渡して殺そうとしたくせに。
カルテール・タンクタは、ツンクタの歌のせいで混乱しているトゥーロ族にウルトゥカが受け取ったのは偽物の啓示だったことを知らせると、絶望の炎で腐敗したツンクタを燃やして鬱蒼とした森を再建するために足を運んだ。今こそ、トゥーロ族には新たな族長が必要だった。そして、千年もの時間を冒涜したセペルのアヒブを必ずや厳罰に処さなければならなかった。
その一方で、ウルトゥカが倒れたとき、カルテール・タンクタは、いばらの城に身を隠していたセペルの怒りに満ちた悲鳴を聞いたという。カルテール・タンクタは冒険者に注意を促し、セペルが冒険者を捜しているはずだと忠告した。もちろん、セペルは幻影魔法の大家と呼ばれるアヒブだ。仮に冒険者を訪ねてきたとしても、攻撃されるかもしれない真の姿を簡単に晒すことはないだろう。
▲ ツンクタの歌を聞いて姿を現したウルトゥカ
▲ いばらの城がまもなく開かれる。
しばらくすると、懸念していたことが現実となった。「ハドゥムの翼」セペル・オウダーが冒険者の前に姿を現したのだ。おそらくカルテール・タンクタが言っていた通り、本体ではなく幻影だったのだろうが、冒険者はその幻影から最初の堕落者ラズナールのような、とてつもなく暗いオーラを感じ取った。それは、ハドゥムのオーラだと言っても決して大げさではないほどだった。
セペル・オウダーは冒険者をひどく叱責した。この選択をいつか後悔するだろうと、不浄の神と人間たちの罪についてまくし立てた。それはまるで、まもなく冒険者も彼らと同じ最期を迎えるだろうと暗示しているかのようだった。
セペルの理想形 黒い神木の真実の守護者。世界を救う不滅の審判者。この世でも最も正当な統治者。セペル・オウダー女王。セペルのアヒブたちが彼女を称する呼び名の数々だ。セペル・オウダーは冒険者がカーマスリブの光を取り戻したことを知り、冒険者を殺そうとした。しかし、冒険者はオペンシラの偽書とアリエンの罠からも生き延びた。
「人間は、彼らが仕えていた不浄の神が母の世界を破壊した罪を償うのだ。光という名の下で全てを燃やした神の罪を共に受けること。母はエルビアを滅ぼした不浄の神に復讐するため、ハドゥムという名で復活されたのだ。私、セペル・オウダーは、裏切り者のルトラゴン、カプラスと惜しくも命を落としたアメリア・オーネット様の使命を受け継ぎ、太陽と月が調和した黒い太陽を思い浮かべるだろう。復讐により復活した母の審判の下で不浄の神がどうなったのか、その末路を知っているのか?結局彼らは敗北して死した神となり、魂までブラックスターに閉じ込められ、彼があれほど愛した世の中に戻された。近いうちにいばらの城でまた会うとしよう。今のあなたの選択を心の底から後悔する日が来るはずだ」
‐ セペル・オウダー |
冒険者はセペルの言葉を聞いて頭を抱えた。不浄の神の正体が少しは明らかになったような気がしていたが、依然として謎は残っていた。この世の光があの世では滅亡をもたらしたというのか?
そのとき、冒険者は遠くからこちらを見つめる視線を感じ、振り返った。ギャンブラーのヘロンだった。彼女は遠くに腕組みをして立ち、情けなさそうな表情で冒険者を見つめていた。セペルが城の外へ出ることはかなり珍しいことだったからだ。
彼女はため息をつくと、知らせたいことがあってやってきたと言い、ブロリナの乾いた大地の地図を取り出した。漆黒の灰の首長、アレデルが再び冒険者に返してくれたのだという。ヘロンによると、その地図は実はアタラクシアのものではなく、ブロリナが冒険者を導くための地図だった。
ヘロンとオーディリタの変化 ヘロンは放浪生活から足を洗い、再び首都オドラクシアへ戻っていった。彼女がダークナイトたちの隠れ家である漆黒の灰を引き受けたからだ。ウィオレンティアのアヒブたちとダークナイトたちは冒険者の活躍のおかげで誤解を解くことができた。彼らはお互いに同盟を結び、セペルに対抗することで合意した。 |
▲ セペル・オウダー
▲ ギャンブラーヘロンは首都へ戻り、漆黒の灰を任された。
ナクシオン洞窟
二人の女王の信仰と不均衡な宝石
冒険者はヘロンから渡された乾いた大地の地図を再び注意深く見た。すると、以前には気づかなかった小さな標識が一つあった。ラ・オデルとナクシオンを隔てる渓谷と海峡の間、普通の地図では見つけることができないナクシオン洞窟。そこでオーディリタの女王、ウィオレンティア・オウダーが冒険者を待っていた。
「ブロリナがいると思ってやってきたら、私がいたので驚いたでしょう?」
ウィオレンティアのかすかな微笑みがロウソクの灯りに照らされ揺らめいた。彼女は自身の横に置かれた真実の戒律を指さした。それは、オーディリタ全域にある11の戒律のうち、最初の戒律だった。彼女は自身とブロリナの関係を打ち明け始めた。かつて彼女たちが真実を記した日記を交わした、まさにその場所で。
真実の戒律と二人の女王 オルゼカは願いを叶えてくれる神、クザカに仕えた。オルゼカで願い事をするのは大きな権力であり、その権力を金で売るような官吏もいた。慈悲深いクザカは願いの対価を求めることはなかったが、結局乱発される願いのために王国は滅びてしまった。
彼らは権力に酔いしれ、本来の目的を完全に忘れてしまった。ハドゥムを避けるため、悪神クザカに仕えるようになったという真実の話だ。人々は闇を振り払うため光を利用しようとするが、小さな光ではどうしようもなかった。深すぎる闇は、光を飲み込んでしまうことすらある。
ウィオレンティアはその事実をカーマスリビアで痛感した。キャサリンが攻撃されたイアナロスの野で、ウィオレンティアとブロリナは偽りの人生を誓った。皆を生かすために必ずや生き残り、世界で最も高い綱を渡り踊る道化師になると。そしてオルゼカ人たちが後悔の涙を拭いながら真実の戒律を書いたここ、ナクシオン洞窟で、真実だけを記した日記を交わした。 |
ブロリナとウィオレンティアの交換日記 しばらく手を止めて、夜空を見上げてみるといい。漆黒の闇の中、あなたの星が明るく笑っているはずだ。私たちは皆、夜空の灯台守だ。あなたの灯台には、星がいくつ煌めいているだろうか?
(謎を解くと、封印が解かれる)
太陽の力を持って生まれた、私、ブロリナ・オーネットは、月の地にある古代精霊ナクの楽園で誓います。母の光を飲み込み、その闇を世に広げようとする邪悪なハドゥムの蛇イベドルと手を組み、この蛇の毒でこの森の気高き二人の指導者を無惨にも毒殺し、罪なき精霊ポリにその罪をなすりつけることで太古よりこの地を守り続けてきた精霊たちを追い出し、結果として同じ母から生まれた月の姉妹に背を向けさせた…
カーマスリブの守護に対する誓約を忘れてしまった、狂った女王アメリア・オーネットを引きずり下ろし、その王位に就くことを。
(しばらく空白が続く)
月の力を持って生まれた、私、ウィオレンティア・オウダーは、ここ古代精霊ナクの楽園で誓います。私に従う数多くの姉妹の目を覆っていたものを取り払い、目の前にある小さな怨恨よりもさらに深い闇を見るように教え、黎明がセペルの毒牙から無事に脱出し、カーマスリブが一日でも早くこの光を取り戻せるようにします。そして、今も暴君の手の中にいる太陽の姉妹たちを目覚めさせるために恐怖の君主として君臨し、世間から後ろ指をさされても、喜んでそれを受け入れることを。 |
ウィオレンティアの事情 暴君アメリアは、彼女の精鋭軍であるアイネルをアヒブで偽装し、美しいイアナロスの野をキャサリンの血で染めた。グラナの姉妹たちは彼女の計略に騙され、濡れ衣を着せられたアヒブたちは怒りをあらわにした。しかし、数的劣勢に追い込まれたアヒブは、結局グラナから追い出されてしまった。追い出されたアヒブは腹いせに共に生き延びたガネル、ブロリナを苛めた。
最初、ウィオレンティアは彼女を弁護しようとしたが、何も見えていないアヒブたちを完全に落ち着かせるのは困難だった。さらに数人のアヒブはブロリナを殺そうとし、それにウィオレンティアまで巻き込まれると、ブロリナはウィオレンティアに弁護をやめることを提案した。その後ウィオレンティアは、他の姉妹たちの前では一緒になってブロリナを苛め、皆が寝静まると密かに涙を流しては彼女を抱きしめるのだった。
一方、アメリアはブロリナを口止めするためオーディリタに刺客を送り続けた。すると、これをおかしいと思った数名のアヒブがウィオレンティアを徐々に信じ始めた。彼らこそが、現在ウィオレンティアを支持する勢力となったヴェルティとオドラ教、いばらの監視者たちだ。
しかしある日、いばらの監視者の一員だったオペンシラは、ウィオレンティアを裏切った。彼女はアリエンと姉妹たちにブロリナとウィオレンティアの関係を捻じ曲げ攻撃し続けた。そんな中、オドラクシアにトゥラシルの種がばら撒かれ、多くの堕落者が誕生した。ウィオレンティアはその混乱に乗じてブロリナをオーディリタから脱出させた。 |
▲ 再会したウィオレンティア・オウダーとブロリナ・オーネット
ウィオレンティアが話し終えると、どこからともなくそよ風が吹いてきた。ブロリナだった。優雅に冒険者の前に立ったブロリナは、これまで冒険者を騙してきたことについて謝罪した。そして不均衡な宝石を作る材料であるトゥラシルの枝を取り出した。それは、以前ウィオレンティアと初めて乾いた大地に入ったときに交換した友情の証だった。
冒険者はウィオレンティアの指示に従ってトゥラシルの枝を手にし、オドラクシアのいばらの王室の後方、トゥラシルの深淵へと向かった。そこを守るいばらの監視者、キャロリアは冒険者が持ったトゥラシルの枝を見ると道を開けた。そうして入場許可を得た冒険者は、慎重にトゥラシルに根を下ろしたカーマスリブの枝を一本折った。
冒険者はこれまで集めてきた五つの材料を一ヶ所に集めた。オルンの心臓、無念の杯、ツンタの種、カーマスリブの枝、トゥラシルの枝、それぞれが互いを引き寄せ合うように激しく揺れた。そしてしばらくすると、光と影の均衡を崩す宝石、ハドゥムの領域を実体化させる宝である、不均衡な宝石が作られた。
▲ トゥラシルに根を下ろしたカーマスリブの枝
ウィオレンティアは影の義務を果たした冒険者を見て「この世の影が黒い太陽を思い出す日、なんの抵抗もできないまま消滅することを避けることができるようになった」と言って喜んだ。これで彼らは遠からずやってくるであろうハドゥムの領域にこの宝石を利用して立ち向かうことになるだろう。また、いばらの城でハドゥムを復讐の母と呼び、姿を現すセペルをいつか処断することになるだろう。
もちろん、この戦争がいつ起こるかは誰にも分からない。冒険者はいっそう鬱々とした気持ちでいばらの王室を後にした。ところがその瞬間、遠くから冷たい風が吹きつけた。その風を感じていた冒険者は、ふとオルン渓谷の横にあるバヒットの聖所を思い出した。不思議な模様を体に描き、神をも焼き尽くすことができるという神聖な炎に仕える彼ら。その炎の力なら、迫り来る闇に対抗できるのではないか?だが、その炎は一体どこからやってきたのだろうか?
ブロリナの事情 暴君アメリアは、長年にわたりカーマスリビアの姉妹たちを洗脳してきた。そんな中、オーディリタから脱出したブロリナは元老たちにとっていい獲物だった。もし何か失言でもすれば、アヒブと長く付き合っているからだと攻撃されるかもしれないため、ブロリナは常に言動に気をつけなければならなかった。
一方ブロリナは、オーディリタで過ごしていた時代、ウィオレンティアと何があっても互いの信頼を確認する「証」を交換したことがあった。ブロリナがカーマスリビアから持ってきたカーマスリブの枝がウィオレンティアの手によってトゥラシルになったように、反対に最初のトゥラシルの枝はブロリナが持つことになったのだ。
ブロリナはアメリアを引きずりおろす準備をし、反王勢力である「黎明の根」を創設したが、ブロリナは光明の兄弟会とカルフェオン寺院で接触し、自身が持ってきたトゥラシルの枝の力でトロルとサウニールにカルフェオンを攻撃させた。しばらくして予想通りカルフェオンはカーマスリビアに支援軍を要請し、光明の兄弟会はアヒブの信任を得て闇の魔法との交流を試みた。
これと同時にブロリナは、母の大地はいつも平和でなければならないという「母の楽園論」を主張した。楽園を築くため、神木の周辺に軍隊が留まることはできないという古臭い陳腐な主張だった。だが、この主張とアヒブの抹殺に没頭するあまり、財政的に追加兵力を動員することが難しい状況となり、アメリアは自身の親衛部隊であるアイネルをカルフェオンに派遣させた。こうしてアイネルがカルフェオンに派遣されるとグラナから人が消え、ブロリナはその隙を狙いアメリアの処断に成功した。
しかし、依然として脅威は残されていた。アイネルとセペルの工作のためだった。本来、星の墓場に派遣されていたアヒブたちは、ブラックスターの中に閉じ込められた死した神を研究するためにウィオレンティアが選抜した者たちだった。ところがいつからかそこにセペルのアヒブたちが紛れ込み、ウィオレンティアの名を出してパデュス族を惑わせた。おかげでカーマスリビアは苦境に陥ったが、ブロリナは内心ウィオレンティアを最後まで信じていた。
また、堕落者たちに占有されたサルンの境界で、彼らが闇の炎でレモリアの半分を吹き飛ばしてしまったときも、ブロリナはウィオレンティアを信じた。彼女と交換した証、トゥラシルの枝がいつもかすかに輝いていたからだ。結局、その事件はかなりあとになってから女王を僭称したセペルの仕業であったという事実が明らかになった。
ブロリナはこのような工作の中でウィオレンティアを信じる一方、アヒブに対する恐怖と敵愾心を故意に増大させた。そうして長老たちを説得すると固く閉ざされた鎖国の扉を開き、自身を助ける冒険者を迎え入れることができた。彼女はただカーマスリブの光を取り戻すために精霊たちに偽りの誓いをし、憎たらしい残党たちをさらに信任することにした。しかしその一方、ルトラゴン長老を送り冒険者が無事に旅立てるよう手助けをした。
冒険者がカーマスリビアに旅立ったあと、古木の聖人アンベリフはオフィリア・アイネルを尋問し、アイネルの残党とアイネルが内通していたことを突き止めた。この二つの勢力は、カーマスリビアとオーディリタの女王を引きずりおろし、人間を征服するための戦争に向けて準備していた。 |
▲ ついに五つの宝物が揃った。
▲ これで不均衡な宝石が完成した。
でも、私は彼女の存在を疑いません。信仰とは、そして信仰から得ることができる慰めとは、そういうものではないでしょうか?― ウィオレンティア・オウダー
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