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GMノート 2021.08.20 18:00 (UTC+9) 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #4 - セレンディア地域・上編
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黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ 

※ 本ストーリーガイドは海外のサーバーで黒い砂漠を楽しんでいる冒険者様、「ユ・ジェウ」さんの経験を基にご本人がご自身で作成した投稿であり、原作者のご同意を得たうえで原本を翻訳した内容です。

原文:https://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=231233&site=black

 

バレノス地域から続く黒い砂漠4番目のストーリーはセレンディアで広がっていきます。現在、セレンディア地域には全部で3つの依頼分岐があり、ここでユーザーはどんな分岐を選択するかによって、少しずつ異なるストーリーを体験することになります。

 

セレンディア地域クエストでは、カルフェオンとの戦争で敗北した後、ハイデルが受ける圧力とそれぞれの事件の間で頭を抱えるクルシオ領主の姿を垣間見ることができます。また、本格的に広がる侍従長ジョルダインの話、カルフェオン貴族とハイデルとの間の権力争いの話が興味深く繰り広げられます。

 

セレンディアの旅 - (上)では、まず「分岐登場以前の共通ストーリー」と「分岐1 - 商団長の訴え」をテーマに扱います。そして、残りの分岐2と分岐3の内容は、「セレンディア地域・下編」で扱う予定です。

 

▶黒い砂漠 ストーリー#1 - 年代記・上編へ

▶黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編へ

▶黒い砂漠ストーリー #3 - バレノス地域へ

 

※ メイン依頼、NPCの会話、知識などを参照して作成しました。

※ 分岐が出てくるのは、ユーザーの選択に応じてエピソードが異なる部分です。

※ ストーリーの展開上、若干脚色している部分がありますが、ゲーム内の設定には支障ありません。

 


セレンディア、ハイデル城

ハイデルで会った、商人組合長ボニー・ローレン

 

 

ハイデル関所に到着した冒険者はクロリンスが推薦したカークレーに会える。カークレーは頭にシカのように大きな角がついた獣人族だったが、ベリアから来た冒険者を見て気持ちよく笑った。獣人族特有の優しさが滲み出た話し方であった。

 

ベリア村のイゴール村長の安否を問う話題で話し出した彼は、ハイデルの美しい景色の絶賛し始めた。そして、冒険者が道を見失わないように、親切にもジャムカスという鉱夫を紹介してくれた。

 

カークレーの案内を受けて気持ちよくハイデル関所を通った冒険者は、北部警備キャンプで難なくジャムカス・ウィルムスベインに会うことができた。ジャムカスは冒険者に会うと、すぐにハイデルに向かうのもいいが、自分を少し手伝ってくれればもっと早く慣れることができるだろうと言った。

 

ジャムカスがいる北部警備キャンプの後ろにはハイデル北部採石場があり、本来その採石場はセレンディアの膨大な金が出てくるところだった。しかし最近では採掘される金の量が大幅に減少した。その理由としては、インプたちが現れ、そこを無断占拠してしまったからであった。ジャムカスは、このインプたちを退治してくれればハイデルが駆け出しの冒険者を助けてくれる良い人物を紹介してくれるとして、便利そうな靴を取り出した。

 

 

▲ ハイデルの街道(上)とハイデル北部採石場の様子(下)

 

既にレッドノーズとギアスのようなボス級の相手までした冒険者には、鉱山インプ程度は朝飯前だった。軽い気持ちで提案を受けた冒険者は、鉱山を占拠しているインプたちを着実に退治していった。また、インプたちのせいですぐにでも崩されてしまいそうだった採掘場の洞窟の親方も手伝ってくれた。

 

ジャムカスは依頼を一瞬で終わらせた冒険者の姿を見て力強く笑い、約束通りハイデルの入り口を守る「エンリコ・マンチーニ」という兵士を紹介してくれた。冒険者はハイデル北部警備キャンプを抜け、ついに噂でしか聞いたことのないハイデル城に到着した。そして、ようやく何故イゴール村長がここを勧めていたのか理解ができた。

 

ハイデルはベリア村と比べると本当に大きい都市だった。ハイデルを囲む城郭を、荷物をたくさん積んだ馬車が走っていた。賑やかな道ではいろいろな商人たちが住民の客引きをしていた。また城郭の上部では、鉄の鎧を纏った兵士たちが道を見下ろしている。

 

▲ ハイデルはベリア村と異なり、都市の姿を持っていた。

 

冒険者は城壁の入口を守る警備兵、エンリコ・マンチーニに会った。エンリコはあのジャムカス兄貴の紹介を受けたのかとゲラゲラと笑うと、ハイデルに少しでも早く馴れるには「ローレン家」の依頼を受けるといいと勧めた。以前ほどではないが、ローレン家は今もハイデル商人連合の核心的な存在だ。特に最近カルフェオンから来たシアン商団とのことで組合長が頭を抱えているため、彼を助けれてあげればお金と名誉が保証されるだろうと言った。

 

冒険者はエンリコの言葉通り、ローレン家に会うためにハイデルの「黄金ヒキガエル旅館」へ向かった。そこには既に多くの人がいたが、鉄の鎧を纏ったジャイアント族が立っている片隅に視線が引っ張られた。文字通り「巨大」な「ジャイアント」だったからだ。そして、その前のテーブルには頭を抱えている禿げた男がいた。

 

冒険者はその禿げた男に声をかけてみると、やはりその男は冒険者が探していたハイデル商人組合長、ボニー・ローレンだった。ローレンは突然訪ねてきた冒険者を少し怪しがったが、今は人手が一つ増えるだけでもありがたかった。彼は「リンチ農場で何かあったのか。現在貸しているお金を返済してくれていない。」と話し、これだけでも解決してくれれば今後ハイデル内での取引を許可し、他の仕事を任せると約束した。

 

▲ 頭を抱えている商人組合長ボニー・ローレン


リンチ農場、魔法使いの祭壇

魔法使いの祭壇で、少しずつ現れる闇の精霊の実体

 

 

ボニー・ローレンの悪くない提案に、冒険者はリンチ農場に行ってみることにした。返済のお金をもらう事は容易ではないが、とりあえず状況を見て来る程度なら悪くないと考えた。また、運良く解決できればローレン家の支援を受けることができるため、今後のハイデル生活では大きな問題はなくなるだろう。

 

そうして冒険者は、ハイデルのそばを長く伸びるデミ川辺に沿って進み、リンチ農場に到着した。ところが、到着してすぐに何か雰囲気がおかしいとを感じた。広い農場に人はいなく、一人の兵士と女性だけが農場の前に立っていた。その女性は「ザラ・リンチ」という、リンチ農場の所有者であった。冒険者はその女性に近付いて声をかけたが、彼女は「ボニー・ローレン」という言葉を聞くやいなやカッと怒り、今はそれは問題ではないとした。だが、農場に祭壇インプが集まってきてめちゃくちゃにされてしまっているので、お金をどうやって返すかが問題だ。リンチ農場の問題は、組合長ボニー・ローレンが思っていたよりも遥かに大きかった。

 

隣にいた兵士はザラ・リンチと揉めているようだった。ザラ・リンチは兵士に祭壇インプを追い出してくれと頼んだが、兵士は自分にはできないといい、諦めるように説得していた。この言葉を聞いたザラは、それなら兵士には何ができるのかと問い、怒りを爆発させた。それもそのはず、リンチ農場はセレンディア北部の最も大きな農場であり、この騒ぎで彼女は夫を失い結婚指輪も失くしてしまったからだ。

 

ザラはショックがあまりにも大きかったのか、自身の手でインプを相手にしてそのまま死んでしまおうと、農場の中に飛び込んでいこうとした。そこを兵士が止めようとしていたのだ。このような状況を見た冒険者は気の毒に思い、少しでもインプを追い払おうという思いで、武器を掴んだ。

 

▲ 現在、兵士とザラ・リンチだけポツンと立っているリンチ農場廃墟

 

祭壇インプを30匹ほど倒した頃、冒険者は祭壇インプがリンチ農場だけでなく、周辺の民家にまで被害を及ぼしていると知った。ところがその時、冒険者のそばにいた闇の精霊がふと現れ「周辺に高い塔があるが、そこがとても気になる。そこに闇の手先がいた痕跡を感じる」と話した。あまりに多くの祭壇インプがこのように農場と民家を襲ったのは、この塔が原因である可能性が高かった。

 

冒険者は、闇の精霊が言った「魔法使いの祭壇」へ向かった。その塔はどれだけの歳月が経ったのか、部分部分が崩れた状態であり、塔の外郭部分は木製の階段で上がることができるように補強されていて、どこか気味が悪い。そして理由はわからないが、下にいるインプたちも他の場所にいるインプたちよりも強く、凶悪なようだ。

 

城の外郭を取り巻く木製の階段の一番下には、未知のオーラを放っている円形のものが一つあった。以前にエダンと会った石室で感じたオーラと似ていた。これはおそらく、失われた冒険者の記憶と関連しているのだろう。闇の精霊は塔の頂上に自分たちが望むものがあるだろう、上がってみようと言った。冒険者と闇の精霊は、自身をここに導いた理由が何かあるだろうという思いで一気に塔を上がった。

 

▲ 魔法使いの祭壇

 

塔の頂上には、まるで生きているかのような巨大な黒い竜の石像があった。まるで実物のようで、竜がそのまま封印されているかのような印象を受けた。ところが、そこには奇妙な文章が一つ書かれていた。

 

「神を召喚することは愚かなことだ。取り返しのつかないことになるかもしれない。この神聖な祭壇に記す……経験を通して道理を悟ることで手遅れにならないことを…」

 

冒険者は、その文を読んで巨大な竜の石像を詳しく調べた。ところがその刹那、突然闇の精霊がとても興奮した表情で飛び出してきた。彼はこの石像から非常に強力な力を感じるといい、石像の周りを嬉しそうに飛び回った。その時冒険者は突然、頭が割れるように痛くなった。大きな声が頭の中で響いていた。「闇の精霊の幻想、異界の供え物、消えた文明、目覚めし者、古代人の意志」

 

闇の精霊はすでに黒い竜の石像が持つ力をすべて吸収していた。体が以前よりも遥かに大きくなったように感じた。そして冒険者に気味の悪い言葉を発した。

 

「オレはこれを封印した者が誰だかわかる。オレは古くからこの世界に存在したから、これからオマエともう一度強くなるんだ」

 

「それからオレが誰かって?なんでついて回るかって?」冒険者は混乱した。

 

「クク…今になってオマエの記憶を探したくなったのか?オマエはオレに会う前に何をしたのか?本当にオレたちの契約まで忘れたのか?オレたちの旅が終わるまで…その記憶はオレに預けることにしたじゃないか?」

 

冒険者はかろうじて気を取り直し、苦しそうに息をする自分自身に気付いた。闇の精霊はこの様子を見て、石像の力はあまいものじゃないだろうと、満足げに笑った。また、この黒い力はすぐに冒険者の力になるから、悪く考えるなと言った。

 

▲ 塔の頂上にあった黒い竜の石像

 

闇の精霊は、祭壇インプたちがこの塔の力を狙って集まったと言った。そしてインプたちのボスを見つけたが、彼は祭壇の力に酔いしれ自分の群れを捨てようとしたため、裏切り者の烙印を押され、現在は闇の狭間に隠れていると言った。冒険者は未だに頭の中が混乱していたが、とりあえず闇の精霊の言葉通り「臆病なベグ」が隠れている場所へ向かった。

 

闇の狭間から引きずり出されたベグは巨大な体をしていて、冒険者ほどの大きさの鉄槌を振り回した。しかし、黒い竜の石像の力まで吸収した冒険者には全く及ばなかった。激しい戦いの末、最終的には臆病なベグもギアスや他のボスのように冒険者の手によって倒れた。闇の精霊は、このような冒険者の姿を見て「オレのおかげでオマエはかなり強くなった」と満足していた。そしてザラ・リンチが失くしたという結婚指輪を見つけ、戻る時間になった。

 

ザラ・リンチの指輪は、廃墟となった家の片隅で見つけることができた。指輪を受け取ったザラ・リンチは冒険者に深く感謝し、シルバーを少し渡した。そして、ハイデル商人組合から借りたシルバーを今すぐ一括で返済することはできないが、ローレン組合長に一週間だけ時間が欲しいと伝えてくれないかと頼まれた。

 

ボニー・ローレンは冒険者からリンチ農場の状況をすべて聞くと、とても残念がっていた。そんな農場に借金の取り立てなどできないからだ。また、このような腕っぷしのいい冒険者が前からいてくれたら助かったのにと残念がってもいた。

 

▲ 闇の狭間から飛び出す臆病なベグ

 
■ 分岐 1 - 商団組合長の悩み

アレハンドロ農場

農場に迫る闇の兆候

 

 

現在、ハイデル商人組合は困った状況に置かれている。ジョルダイン・デュカス侍従長は国の摂政になった後、なにを企んでいるのかずっと資金を集めていて、この資金調達のために商人組合に無理やり国債を使わせた後、高い利子を付けていた。また、侍従長はカルフェオンの名門貴族であるエンカロシャー家が率いるシアン商団にハイデル支部の開設を許可したが、ローレンは彼らに借りたお金の返済が難しいとして、とりあえず利子だけでも代わりに渡してくれと言った。

 

冒険者が会ったシアン商団支部長、イソベル・エンカロシャーは、一目見て貴族出身であることが感じられるほどの古風な感じの女性だった。彼女は両替所長の父を背景に早くからシアン商団の支部長の座を任され、頑固ながらも実益にもとづいた考えの持ち主だった。そして現在はハイデル商団の担保を回収し、商権を得るためにハイデルに来ていた。

 

イソベル・エンカロシャーは元金の返済日に、やっとの思いで利子だけ持ってきた冒険者を見て非常に不満げな表情を浮かべた。そしてボニー・ローレンとは、もはやこれ以上話にならないといい、元ハイデル商人組合の長であったローレンの姉、グレース・ローレン会わなければならないと言った。

 

イソベルは冒険者に、今すぐスズラン旅館に行って、グレース・ローレンに自分の言葉を正確に伝えてほしいと言った。今後元金の返済が遅れた場合には、実力行使しか方法はないと。力のあるカルフェオン貴族らしい完璧な脅しだった。

 

▲ カルフェオンのシアン商団支部長、イソベル・エンカロシャー

 

冒険者はスズラン旅館で屋外のテラスにいたローレンの姉、グレース・ローレンに会うことができた。冒険者の話を聞いたグレース・ローレンは、現在の黄金ヒキガエル旅館がシアン商団のものになるのは時間の問題だとジョルダイン侍従長に手紙を一つ渡してくれと言った。ジョルダインは現在ハイデルの侍従長で、グレース・ローレンに組合長から退くように勧めて弟のボニー・ローレンを立てた張本人である。

 

グレースの手紙を読んだジョルダインは不満げな顔をして、グレースの手紙を暖炉に投げてしまった。これを横で見守っていたハイデル領主のクルシオ・ドモンガットは、不安になった。事実、ハイデルがこれまで無理をしてでも必死に資金を集めたのは、カルフェオンへの攻撃に向けての軍事強化するためで、間違えれば事が大きくなり、シアン商団のイソベルに気付かれてしまうと、カルフェオン全体がこの事実を知ってしまうからであった。

 

しかし、ジョルダインは不安がる領主を安心させた。軍事はメディア地域との物資交換を装って集めており、たとえ気付かれたとしても確かな物証がないから大丈夫だと話した。事実上、ハイデルがカルフェオンのものになった状態で、彼はどんなリスクを取ってでもセレンディアを取り戻さなければならないと話した。

 

ジョルダインはグレースの手紙を持ってきた冒険者を見て、冒険者が使える人物であることがわかった。そしてここで出世する機会を与える代わりに、訓練場のクルムホルン教官に会ってみるように言った。クルムホルン・ウィルムスベインはハイデルのスキル教官で、侍従長に忠実な人物であった。彼は冒険者にアレハンドロ農場の仕事を手伝ってみるのはどうかと話し、そこでは今カボチャお化けが原因で苦労していると言った。

 

▲ アレハンドロ農場の景色

 

アレハンドロ農場は、ハイデル周辺ではリンチ農場に次ぐ大きな農場だ。冒険者はアレハンドロ農場の主人、アマデオ・アレハンドロに会ったが、彼は過去に数えきれないほどハイデルに支援を要請したのに、流れ者の傭兵一人だけを送ってきたといい、ぶっきらぼうな態度をとった。

 

そのような態度をとるのも理解ができるのは、農場の状態は、冒険者から見ても人一人で解決できるレベルではなかったからだ。冒険者がいくらかカボチャお化けを退治してみたが数があまりに多く、さらにアレハンドロによると、このカボチャお化けは夜になるとずっと現れ続けるため無駄だと言った。

 

さらに、何日か前には農場に奇妙なモンスターまで出現した。このことがきっかけで、現在、農場には錬金術師アルスティンとオーウェン、ヤーズ、そしてエダンが来ていた。彼らはカボチャお化けの姿をした小さな闇の手先を捕らえていたが、その手先は確かに「この地に封印された主がいるから、すぐ闇の君主が目覚めるだろう」と言っていた。

 

アルスティンは悩んだ末、グリッシー村の村長、フレハラウに会ってみようと話した。彼はたぶんこのような闇の存在についてなにか知っているだろうと。そして、これまで出現した乱暴なインプや黒い石の事件も、すべて闇の君主の再臨と関連があるだろうと言った。

 

その時、冒険者に宿っていた闇の精霊が反応した。彼は「闇の君主」という言葉を聞いて、とても傲慢な名前を持っていると言い、とても興味を示した。そして自分だけが目覚めたと思ったが、また別のものがいたとわかり、その存在を追跡したいと言った。

 

▲ アレハンドロ農場で発見された闇の手先


グリッシー村

村長フレハラウと明らかになる闇の存在

 

 

一方アルスティンは、オーウェンと冒険者に闇の君主を調査してほしいと頼んだ。そして自身は、エダンと共にフレハラウ村長に会いにグリッシー村に向かった。その後冒険者はオーウェンを追ってスズラン旅館に戻り、そこで黒い頭巾を被った謎の追跡者に会った。

 

その謎の男は闇の存在についてよく知っているようだったが、闇の君主は「ベルモルン」という名を持ち、彼がまさに影の騎士団を立ち上げた張本人だと言った。そしてオーウェンに、彼女の力だけでは闇の君主の相手はできないと忠告した。

 

すると、状況は思ったより急転した。謎の追跡者の言葉を聞いたオーウェンは、「万が一に備えなければならない」とカルフェオンで闇を浄化しているもう一人の錬金術師士のゴルガスに会いに出発した。そして冒険者はヤーズを連れて、アルスティンとエダンのいるグリッシー村に向かうことにした。

 

▲ オーウェンと謎の追跡者

 

グリッシー村はかつて起きた大災害で、セレンディア南部に沼地ができた後に大きな被害を受けた村だ。もともとグリッシー村があった場所は廃墟となり、現在はナーガとフォガン生息地の間で留まっており、非常に不安な場所であった。グリッシー村に到着した冒険者は、まずそこで警備しているチェイサル隊長に会った。

 

チェイサルは冒険者に、グリッシー村を脅かしているナーガたちを退治してほしいと言ったが、ナーガを退治していた冒険者はナーガたちの状態が普通ではないことを感じた。闇の精霊がその状況を確認してみると、現在ナーガはフォガンたちに生息地を脅かされており、非常に不安定な状態だという。

 

現在、セレンディア南部のフォガンを率いているボスは「ティティウム」という存在だったが、彼は黒い石の力を借りてナーガたちを追い出して生活していた。闇の精霊は「とりあえずこのフォガンのボスを退治すれば、ナーガとフォガンの勢力を同等にすることができる」と言った。

 

冒険者は闇の精霊の言葉に従ってフォガン湿地に向かい、ティティウムを闇の狭間から召喚した。ところが闇の狭間から出てきたティティウムは、想像していたより弱々しい体の小さなフォガンだった。前に会った臆病なベグに比べれば、全く比べ物にならなかった。冒険者が一瞬で終わらせてしまおうと武器を手にした瞬間、突然ティティウムの後ろに巨大な狭間がもう一つ発生した。そして、そこから冒険者を踏み潰すほどの大きさのヒキガエルが出てきた。なぜナーガがフォガンより劣勢だったのかがわかった瞬間だった。

 

冒険者はそのヒキガエルの巨大さに少し戸惑ったが、そのヒキガエルも闇の精霊の力を持つ冒険者には歯が立たなかった。冒険者はヒキガエルが噴き出す水鉄砲を上手に避けながら、そのままティティウムとヒキガエルを倒してしまった。しかし戦闘が終わったからといって、一息つく暇はなかった。闇の精霊はエダンがナーガと戦っている音が聞こえるため、行ってみようと言った。セレンディア抽出場の方だった。

 

▲ ティティウムの背後に巨大なヒキガエルの影が見える

 

夢中で走ってきた抽出場の真ん中に、どこか見慣れた形の遺物が浮いていた。それは古代の石室で見た遺物に酷似していた。しかし今回はサイコロの形ではなく、八面体の形をしていた。そしてその横では、エダンが遺物を見て乱暴になったナーガと争っていた。

 

ナーガは既に正気を失っていたようだった。エダンは剣を持って、そのナーガを落ち着かせようとして、思わず自分のネックレスを落とした。冒険者が代わりにネックレスを拾い上げると、不思議とナーガの言葉が人の言葉で聞こえてきた。ナーガは、砂漠を越えてきたフォガン族が自分たちを追い出して沼地を占領した、自分たちはあの古代遺物の力で同族を救うと叫んでいた。結局、この古代の遺物の力のせいでナーガたちがさらにおかしくなっていたのだ。

 

ところが、冒険者のそばにいた闇の精霊は目を輝かせていた。以前に見たことのある姿だった。闇の精霊はすぐ、その遺物の力を取り込もうと走り出した。これに気付いたナーガが闇の精霊を防ごうとしたが、遅かった。闇の精霊は既に遺物の中に入ってしまい、一瞬時間が止まった。「黒い石の過誤 - 旅 - 記憶の喪失 - 滅亡」古代人のメッセージが聞こえてきた。闇の精霊は遺物の力を吸収し、さらに強くなった。見た目も、単純な形ではなく、手もできたようだった。恐ろしい姿だった。しかし、冒険者もそれをどうすることもできなかった。

 

▲ エダンとナーガの戦い

 

▲ 遺物の力を取り込んでさらに強くなった闇の精霊の姿

 

しかしながら、闇の精霊がその遺物の力を取り込んだことで、ナーガたちの暴走は止まった。エダンは、不幸中の幸いと言うべきなのかわからないといい、この事件には何かおかしな点があると話した。フォガンたちが闇の力を持って砂漠から越えてきたと同時に、黒い遺物がナーガの住居地に現れたのだ。まるで誰かが企てたかのようだった。

 

それでエダンと冒険者は、グリッシー村をもう少し調査することにした。彼らはまずグリッシー村に行って、材料商人のカンナ、エリアン教派遣司祭のライオネル・リッチなど、村の住民にグリッシー廃墟に関する話を詳しく聞いた。そして彼らの話を聞いてみたところ、かつてグリッシー村の村長「ドナト」は狂気に満ちており、ある怪しげな錬金術に心酔していたことがわかった。

 

これを知った冒険者は、アルスティンと話していたグリッシー村の村長フレハラウに会った。フレハラウ村長は既にすべての事実を知っていて、エダンと冒険者にはすべての事実を打ち明けるしかなかった。

 

かつてグリッシー村はナーガたちと同じく、砂漠から来たフォガンに居場所を奪われ追い出されることになった。つまり、現在の地図でグリッシー廃墟という名が付いてる場所が以前のグリッシー村があったところで、今の村の位置はそこから移ってきた位置なのだ。当時村長だったドナトは、フォガンたちを追い出してグリッシー村を取り戻したく、黒い力を求めた。フレハラウはこの言葉を口にして、現在チェイサル隊長が守っている村の地下倉庫に行くように言った。そこはもともとグリッシー廃墟につながっていた地下通路だった。

 

▲ グリッシー村の怪しい地下倉庫

 

後で分かったことだが、グリッシー村の地下倉庫はハイデルから派遣された調査官セレミオがすでに捜査を行っていた。そこは、かつてのドナトの実験室は怪しい雰囲気が漂っていたが、それは大きな机の上に一匹のフォガンが体中に器具を刺されたまま置かれていたからであった。

 

エダンは調査官と一緒にその怪しい部屋を調べ始めた。そうしているうちに突然エダンのネックレスが輝き始めた。フォガンの体がゆらゆらと動き出し、そこから黒いオーラが出てきた。その黒いオーラはある本の周囲を漂い、悠々と倉庫の外に出て行った。エダンはこれが手掛かりに違いないという直感で本を手に取った。すると、何も書かれていなかった本に、ある記録が徐々に浮き上がってきた。あとはグリッシー廃墟に行って、ドナトの痕跡を見つけることだけが残った。

 

▲ 調査官セレミオ

 

グリッシー廃墟に行った冒険者は、そこにいた何匹かのマッドマンを軽く退治し、真っ黒に焦げた黒い跡のある古い建物の中に入った。そこには様々なガラクタが散らばっていたが、比較的状態の良い本を一冊見つけた。幸運にもそれはまさしく村長ドナトの日誌だった。

 

かつてドナトはフレハラウの言葉のように黒い力を得ようとして、ある怪しい箱を開けようとした。フレハラウはこのドナトの行為を止めたが、おかしくなったドナトはフレハラウを攻撃し、黒いオーラが宿った箱を開けてしまった。だがドナトは、その黒いオーラを完全に受け止めることができず、逆に飲み込まれてしまった。ドナトは苦痛に襲われ、怪我をしたフレハラウは何もできなかった。

 

その日誌の最後には、ドナトの遺言が書かれていた。ドナトは最後に正気を取り戻したのか、そこには自身の選択に対する後悔とフレハラウに対する謝罪が書かれていた。冒険者はグリッシー村に戻り、この日誌を村長フレハラウに見せた。

 

「………フレハラウ…私が望んだ力というのは、このようなものではなかった……私を救ってくれる存在がいたとしたら、それは君だった。今となって私が愚かだったということがわかった。ずっとその日を、君を傷つけたその日を忘れられない……しかし、もう自責も恨みもしないことにした。人生はまだまだ長い…どうか私を許してくれ」

 

▲ ドナトの日誌を発見した場所

 

フレハラウはこの遺言を読み、とても胸が痛んだ。彼は冒険者にドナトを「町を愛した村長」として記憶してほしいと言った。そして初めてアルスティンとエダンに闇の君主の話をしてくれた。彼はベルモルンが復活するには限りなく純粋な魂が必要で、現在のハイデル侍従長ジョルダインならその器になれる可能性が大きいと述べた。その理由は、過去ジョルダインが一度グリッシー村を訪問した時に、彼は本当に純粋な怒りでカルフェオンを恨んでいたのを目にしたからだ。

 

さらに緊迫した状況になった。ジョルダインが闇の君主ベルモルンが復活する器だとしたら、そうなる前に何とか防がなければならなかった。ところがその時、噂をすれば影という言葉のように、ジョルダインがグリッシー村に現れた。後に分かったことだが、ジョルダインが冒険者の活躍を聞いて、自らここまで訪ねてきたのだった。

 

ジョルダインは冒険者を呼び、一つ提案をした。彼は冒険者がセレンディアを解放できる実力があると考え、自分を助けてくれれば、莫大な富と力を与えることを約束した。そして、セレンディアで抑圧されて苦しむ人々を救い出そうと言った。

 

この言葉を聞いて戸惑った冒険者に、闇の精霊はジョルダインの提案を受けようと言った。しかし、闇の精霊の目的はジョルダインを助けることではなかった。ジョルダインが闇の君主になる器だとしたら、彼が力を独り占めする前に、ついて行って防ぐべきだと言った。冒険者は、その言葉に同意した。一歩間違えればベルモルンになりかねないジョルダインは十分に監視する必要があった。

 

しかし、だからといって冒険者はセレンディアとカルフェオンの戦争の助けにもなりたくなかった。そして、ちょうどグリッシー村にいた旧商団組合長グレース・ローレンに会って、ジョルダインの野望の話をした。それを聞いたグレース・ローレンは思い当たることがあったのか、冒険者にブラッディ修道院に行って、そこに偽装潜入しているアンナリンと接触するように話した。そして、そこで狂信徒とジョルダインとの間に、どのような繋がりがあるのか調べてほしいと頼んだ。

 

▲ 狂信徒になりすましているアンナリン


ブラッディ修道院、抽出場

明らかになる陰謀と孤立したジョルダイン

 

 

アンナリンに会った冒険者は、彼女が入手した狂信徒の暗号指令書を受け取った。しかし、その指令書はまだ足りない部分が多く、欠けている部分を探し出す必要があった。冒険者はアンナリンの頼み通り、ブラッディ修道院の狂信徒たちを退治して、足りない秘密文書を一つずつ集めていった。そうして集めた文書をアンナリンに密かに渡すと、アンナリンは直ちに文書の解読を始めた。

 

その間に、闇の精霊はブラッディ修道院で再び闇に染まった強力な存在を捉えた。それは狂信徒たちが崇めている「マスカン」だった。闇の精霊は、自分と似た力を持つマスカンを退治することを望んだ。冒険者も闇の力の存在が危険なことを知っているため、マスカンを始末しようと決心した。

 

冒険者と闇の精霊はマスカンのいる場所へ行き、闇の狭間から引きずり出した。マスカンは鉄の鎧と鉄の拳を纏ったボスで、強力な拳技が得意だった。しかし、マスカンも数多くの戦闘をしてきた冒険者と闇の精霊には歯が立たなかった。結局、マスカンも冒険者の手によって力なく倒れたのだった。

 

▲ 闇の狭間から現れる狂気のマスカン

 

冒険者はマスカンを退治して、再びアンナリンのもとへ戻った。アンナリンはこれまで砂漠フォガンが移動したこと、クザカの文様、ジョルダインの署名をすべて秘密文書から発見したと言った。

 

後で分かったことだが、マスカンは、フォガンティティウムが闇の力を手に入れ、セレンディアに進むことができるように手助けをし、狂信徒たち生贄を授かり、悪神クザカを復活させる準備をした。そしてこの事実をすべて知っていながら、指揮した者は驚くことにハイデルの侍従長ジョルダイン・デュカスだったことが明らかになった。さらに、その見返りにマスカンが影の騎士団の剣をジョルダインに贈ったということも明らかになった。

 

結局、ジョルダインはカルフェオンへの復讐に目がくらみ、このようなことをしてしまったのだ。彼は無理に戦争を準備しながら過度な課税をしたため、国民には不満が募っていた。しかしジョルダインはそのような状況で、ハイデル内部を団結させ、国民の支持を自身に向けるため闇の力に手を染めてでも、外での混乱を引き起こしたのだ。

 

冒険者はグリッシー村に戻り、この全ての出来事をグレース・ローレン報告した。しかし、この事実を知ったグレース・ローレンはここで止まらなかった。彼女はジョルダインが政治資金を賄うために、抽出場のドーソンと闇取引をしていたんだろうと推測し、調査を頼んだ。そして、近くの北西部関所に派遣されたロマーノに会ってみるように話した。

 

▲ セレンディア抽出場。ここから掘り出した黒結晶はカルフェオンに入る

 

北西部関所のセレンディア抽出場は現在、カルフェオンから来たドーソンが管理していた。冒険者はロマーノの助言通り、侍従長が送った人物のふりをして、ドーソンに黒結晶についてそれとなく質問した。

 

するとドーソンは急に怒って、割り当てられた量を埋めるのも限界があると話し、いい加減にしろと言った。そして、カルフェオン議会でジョルダインが黒結晶を隠していることに気付けなかったのかと問い、今回が最後だとジョルダインに伝えるように言った。

 

ジョルダインがドーソンと密かに接触していたという事実を知った冒険者は、グレース・ローレンのもとへ戻ってこの事実を伝えた。グレース・ローレンはそのことを知ると大喜びし、ジョルダインを侍従長の座から引きずり下ろす内容の手紙をドーソンに送った。そしてドーソンはグレースの思惑通り、クルシオ領主に請願書を送った。あとは、暴政に明け暮れたジョルダインを権力の座から引き下ろすことだけが残った。

 

▲ セレンディア抽出場を管理しているカルフェオン派遣官ドーソン

 

請願書を受け取ったクルシオ領主はジョルダインを呼び出した。そして、クルシオは何も知らないふりをして、抽出場のドーソンがジョルダインに会いたがっていると話し、理由は分からないと言った。

 

これを聞いたジョルダインは何かを感じ、尻尾切りをしようとした。ジョルダインはドーソンをこの混乱の元凶にするために、影の騎士団の剣を持ってきて、この剣が抽出場にあるドーソンの宿舎で発見されたものだと嘘をついた。

 

そしてドーソンが影の騎士団と契約を結んだようだと嘘をつき、自分が抽出場に行ってドーソンの企みを突き止めると言った。そうしてジョルダインは抽出場に向かったが、ハイデル領主クルシオはその後ろ姿を見て大きく落胆した。ただハイデルだけのために命を捧げていたジョルダインが、影の騎士団と契約を結んで闇の力を手に入れ、この混乱を引き起こしたとは。彼は裏切られた気持ちになり、大きなショックを受けた。

 

そして領主は冒険者に、ジョルダインに付いていくように言った。カルフェオンから来たドーソンにもしものことがあれば、強大国カルフェオンとの摩擦は避けられなかったからだ。

 

▲ ジョルダインを探るクルシオ領主

 

抽出場に到着したジョルダインはすぐにドーソンに会いに行った。すべてを知っているドーソンは、素知らぬ顔でジョルダインがつけている剣を見て、それは何かと尋ねた。するとジョルダインは、君がもっとよく知っているじゃないかとドーソンに罪を着せようとした。しかし、そんなジョルダインにドーソンは羊皮紙を差し出した。それは領主クルシオ・ドモンガットの直筆署名だった。そして、その羊皮紙の中にはジョルダインがカルフェオンに対して敵対行為を行なったため、彼をカルフェオンに引き渡すという内容が書かれていた。

 

この文章を読んだジョルダインは戸惑い、ドーソンは意気揚々としながらもすぐに兵士たちにジョルダインを捕まえるようにと命令した。ジョルダインはその時になって領主が自分を見捨てたことを知り、呆れたように笑い、影の騎士団の剣を抜いた。彼はカルフェオンに対する復讐をこのように終わらせることはできなかった。

 

ドーソンの兵士たちがジョルダインに飛びかかった。しかしこの時、影の騎士団の剣が持つ黒い力が発揮された。ジョルダインが振りかざした剣から黒いオーラが出ると、兵士4人とドーソンを巻き込んで一気に倒した。そしてジョルダインは、剣の声を聞いてどこかへ消えた。

 

▲ 追い込まれたジョルダイン


監視塔、地下洞窟

闇の君主ベルモルンの復活

 

 

時間が経ち、倒れたドーソンが意識を取り戻して立ち上がった。ジョルダインを逃したのが悔しかったが、どうしようもなかった。ところがその時、冒険者のそばに闇の精霊が再び現れた。闇の精霊はこのことを領主に報告せずに、すぐにジョルダインを追いかけようと言った。そして、ジョルダインは確かに監視塔の方に行ったはずだと話し、自分たちもそこへ行こうと言った。闇の精霊の話によると、闇の精霊が冒険者を待っていたことと同じくらい、監視塔にいる存在もかなり前から暗い何かを望んでいたという。

 

一方、剣の言葉に従って監視塔に向かったジョルダインは、そこであるシャドウナイトに会った。シャドウナイトは、ジョルダインの魂はすでに憤りや絶望に満ちているとし、闇の君主ベルモルンのように殺戮を願っていると語った。ジョルダインはその事実を否定したが、シャドウナイトの言葉に結局は屈服した。乞食となるか、王となるか。

 

ジョルダインは自分の運命をこのように終わらせたくなかった。そして結局、彼は王となる道を選んだ。自身の家族をはじめ、すべてを奪ったカルフェオンに復讐するために。

 

▲ シャドウナイトとジョルダインの出会い

 

闇の精霊に従って監視塔に到着した冒険者は、そこの地下洞窟に向かった。監視塔の地下洞窟は影の騎士団の迷宮がある場所で、冒険者はそこを守っていた騎士数人を倒して迷宮の一番奥深いところに入って行った。そこには奇怪な形の石棺が一つあり、中は血でいっぱいだった。しかし、誰もいないその場所には刺すような雰囲気だけが漂っていた。すでに一歩遅かった。

 

その時、闇の精霊は石棺が置かれている部屋の上の方から人の気配を感じた。古代の石室で見たエダンの仲間だった。冒険者はここで何が起こったのか彼に聞いてみることにした。そうしてすぐに迷宮を抜け出し、上にある隠された入口へと向かった。

 

密かに石棺を見守っていたエダンの友人で古代語分析家のラフィー・レッドマウンテンは、すすり泣きながら、自身が見たすべてのことを打ち明けた。ジョルダインは意識を失った状態で影の騎士団に囲まれて連れて来られ、その間、エダンは影の騎士団に変装して忍び込んでいた。シャドウナイトたちは儀式を始め、混成の杯にジョルダインの魂を込めてベルモルンを呼び出そうとした。しかしその瞬間、変装していたエダンが飛びかかり、混成の杯を奪ったが、突然起きた争いで混成の杯は割れてしまった。

 

▲ ベルモルンが横たわっていた血で染まった祭壇

 

しかし、ジョルダインの魂は強い復讐の意志でベルモルンに憑りついた。すると血でいっぱいの石棺に横たわっていたベルモルンが体を起こした。杯を割ってしまったエダンは、たちまち影の騎士団に制圧され大きな負傷をしたが、他の所に隠れていた仲間のヤーズが素早く飛びかかり、煙幕を使ってエダンを助け出して辛うじて逃げたのだ。

 

復活したベルモルンはジョルダインの体内に入って体を手に入れた。しかし混成の杯が割れたことによって完全に行えなかった儀式では、ベルモルンを完全に呼び出すことはできなかった。しかし、影の騎士団はそんなベルモルンにも忠誠を誓った。ジョルダインの体を持つ闇の君主ベルモルンは軍隊を立ち上げると宣言し、騎士団とともにその場を離れた。

 

とにかく、ラフィー・レッドマウンテンから知らされた事実はベルモルンは完全に復活できず、ジョルダインの自我も一部生きているということだった。エダンの身を捧げた犠牲のおかげだった。しかし闇の精霊は、対岸の火事のように、非常に興味深いとクスクス笑った。そして、ジョルダインがどこに行ったのか分かるような気がすると話し、デルペ城へ冒険者を引っ張って行った。

 

▲ ベルモルンはジョルダインの体を器にして復活した。


前回までの内容はこちら 

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリーガイド - 一気に読む総まとめ

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #1 - 年代記・上編

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #2 - 年代記・下編

[GMノート] 【ガイド】黒い砂漠ストーリー #3 - バレノス地域

 

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